北海道の釣り・野遊び道楽誌『釣道楽』(碧風舎)さんのウェブサイトが堂々登場。

北海道の釣り・野遊び道楽誌『釣道楽』さんの編集発行人坂田潤一氏は、「利き鮭」ができる。「利き鮭」とはなにか。〈アキアジ(シロザケ)、ギンザケ、ベニザケ、ニジマス、ブラウン、ヒメマス、サクラマス、マスノスケ、カラフトマス、メヂカ、ケイジといったサルモニダエ類を、切身で焼いた状態で食べ比べて、それがどの魚であるかをすべて言い当てる〉という、およそ人間業とは思えない、超めずらしい能力である。>参考記事 あなたは「利鮭」ができますか?

「利き鮭」を身につけるためには、とても困難な修行を積まなければいけない。というか、坂田氏の他に「利き鮭」ができる人がいるかどうかわからない。というよりも、「利き鮭」できることに、世の中的に意味があるのかどうかがわからない。しかし、とにかくとんでもなく超人的な能力なのだ。

さすが日高の山奥に生まれ落ち、中学生になるまで電気の灯りを知らず、いつだかは渓流でヒグマを見つけたので、雑誌に載せようとカメラを持ってどすどすと追いかけたら、ヒグマの方がびびって逃げたという伝説の男である(真似しないで!)。あの皮肉屋のカブラー斉藤氏をして「認めたくはないがやつはすごい…」と嘆息せしめたほど。(「失業保険で釣りに行く 誤算続きのアキアジ遠征2010」『フライの雑誌』92号参照)

そんな体重100㎏超の道産子野生児が編集するのが、北海道の釣り・野遊び道楽誌『釣道楽』である。面白くないはずがない。

坂田氏は『釣道楽』の発行元である株式会社碧風舎の代表でもあるが、他のことならなんでも超一流にこなす能力と馬力を持つ彼なのに、ゆいいつIT関係が天敵なのは、ざんねんなお知らせだ。そんなわけで『釣道楽』のウェブサイトは、トップページにランタンが並んでいるだけという訳の変わらない状態で、創刊から4年近くにわたり放置されてきた。友人関係がいくら口を酸っぱくしてなんとかしなさいと言いつのっても、「わかってるんだぁ。でもわからないんだぁ。」と、道産子ならではの大らかさでかわし続けてきた。クマだから。

そのクマが、ようやくこのたび碧風舎のウェブサイトを作ったことを、ここにお報せします。

これからは碧風舎のウェブサイトで『釣道楽』の最新号情報もチェックできるし、注文もできる。道内に巡らせた濃密なネットワークを活かした北海道の最新情報もウェブサイト上で紹介していきますとのこと。発行日が遅れている『釣道楽』の最新号は、今年12月に発行する予定だそうです。

坂田潤一氏は『フライの雑誌』第97号にも、「北海道通信 尻別川の奇跡、巨大イトウの産卵を見た。」という、学術的にも貴重な素晴らしいカラーグラビア記事を寄稿してくれた。まったくこの男の釣りと写真の腕の非凡さはもとより、自然取材の粘り腰と「持ってる度」、オリジナルな知識の深さ、そして独特の大浪漫主義な文章には、誰もかなわない。

『釣道楽』を読まずして、北海道の大自然の魅力を語るなかれ。

いろいろやる気に満ちている坂田潤一氏と『釣道楽』、碧風舎さんのこれまでの仕事と今後の展開に要注目です。

新ウェブサイトのトップページ。『釣道楽』15号表紙から。これが川の魚とは。北海道のカムイ。
恵庭市に6月オープンした「三平ギャラリー」の紹介記事。行きたい。ちなみに坂田氏は釣りキチ三平にはわたし以上にくわしい。はじめて「負けた」と思った相手だ。クマのくせに。
これが有名な「意味のないランタン」。いまもネット上のどこかに放置されているかもしれません。「パスワード忘れちゃって消去できないんだぁ」とか。クマなもので。