朝10時に大月インターで噂の二人と待ち合わせして対談を収録。とことんマニアックな内容にほとんど呆れつついちいち質問していたら、あっというまに3時間が過ぎた。その後、川の解禁前調査に同行させてもらう。最初に入った広いトロ場の石周りでいきなりライズ。明らかに尺はある。しかも一時はそこらじゅうでライズ。「この時季だから悠々と食ってますねえ」。いったん解禁してしまうとこんな親切なスプラッシュはまったく期待できないらしい。
いい年こいた男三人で平日の昼間から護岸にはり付いてライズに見惚れていると、背後から地元のおばちゃんが出てきて笑顔の中にも鋭い視線で「この寒いのになにやってるだあよ」。あわてて「いえいえ怪しい者じゃないんです、ぼくたち川を見ているだけなんです」。おばちゃんの目がキラーン。
超スレッからしヤマメの常識では考えられない各種ライズパターンの解析と、そんなライズに身悶えするドM釣り師の秘密テク、なんだか期待できそうな今シーズンの予測は『フライの雑誌』次号に一挙掲載予定。
彼らと別れた後は一人上野原インターへ。濃密な対談に感化されてそのまま帰るのがもったいなくなり、鶴川沿いの管理釣り場でちょいとひと釣り。午後5時近くになってから上野原の植松へだめ元で寄ってみたところ、なんと名菓「あんどうなつ」がまだあった。奇跡だ。カリッとした砂糖、サクッとした生地、しっとりした上品なあんのハーモニーを堪能しながら中央高速。しあわせな一日。