婦人公論/インタビューの名手が声をなくす不条理

『婦人公論』の12月7日号に、先日亡くなった永沢光雄氏の妻である永沢恵さんが登場しているので読んだ。著書『声をなくして』で永沢氏は繰り返し“小説を書くこと”への憧憬に触れていて、小説以外の自分の仕事は単なるメシを食う種としてしか位置づけていなかったかのように見えた。あれだけのインタビューと人物描写の名手にして、この強迫観念は何なのだとずっと思っていたが、今回の記事では疑問はとけなかった。永沢氏の新しい単行本がでるらしいのでこれは必読だなと思いつつ、次のページを開いたら佐伯チズ。