『フライの雑誌』第101号記念号の第1特集「バンブーロッドのキャスティング」への反響が届き始めました。このタイミングで「バンブーロッドのキャスティング」特集を組んだのは、大正解でした。おそらくギョーカイ的にも『フライの雑誌』にしかできない特集内容と思われます。
第1特集の座談会「竹竿のキャスティングはここに気をつける 池田和成/池田元用/平野貴士」の中、34ページに、島崎憲司郎さんがバンブーロッドでキャスティングしているショットが載っています。
名著『水生昆虫アルバム』著者の島崎憲司郎さんは、いい季節には毎日川に立つバリバリの釣り師にして、各種のオリジナルキャスティングを駆使する名キャスターです。桐生在住のバンブーロッド・ビルダー中村羽舟さんに、バンブーロッドにまつわる様々なアイデアを提供していることでも知られています。
じつは、第101号に掲載した島崎憲司郎さんのこの写真には、バンブーロッドのフライキャスティングを身につける上で、重要なヒントが多く隠されています。そこで、第101号を手にとってくださった読者の皆さまのために、カラー版の写真を誌面では使わなかったショットとともに紹介します。記事をたのしむ一助にお役立ていただければ幸いです。
同日に撮影されたキャスティング動画も、あらためて再掲紹介します。動画の撮影者は『バンブーロッド教書』訳著者の永野竜樹さんです(「シェフのフライロッド」主宰。動画にはシマザキキャストを解説する永野さんの声も入っています。vol.2で「うわー、すげー」と下品に叫んでいるのは編集部)。
これらの写真と動画で島崎憲司郎さんが使用している竿は、すべて羽舟竿。写真と動画vol.2の竿は、8フィート/4番/矢竹/Vスリットグリップ。編集部の私物です。
ちなみに島崎憲司郎さんは、ふだんバンブーロッドだけを使っているわけではありません。島崎さんの手にかかると、素材を問わず、フライロッドが教科書通りのキャスティングでは知り得なかった新しい顔を見せてくれるのには、驚かされます。
島崎憲司郎さんは『バンブーロッド教書』にも書き下ろし作〈「竹林へ」13年後の追記〉を寄稿してくれています。ぜひご一読ください。
.