もうこうなると本当に忙中なのかどうなのか怪しいが、昨日も川へ行って来た。仕事の合間のちょい釣りでしっかりヤマメとイワナをゲット(管理釣り場だからね)。この釣り場はほとんどがニジマスばかりなのだが、ヤマメは20ヤード先でフッキングした瞬間に「ヤマメだ!」と気づいて水面を滑らせて素早くとりこみ、石を頭にぶつけて即〆。陸にあげて2秒後にはまだ痙攣している状態で足下のクーラーにぶちこんだ。イワナも同様。今は背開きにされて2匹とも干物ネットでぶら下がっている。
昨日の管理釣り場は川縁にある池タイプで、ファミリー向けのかなりお気楽な釣り堀だ。親子連れの姿が目立つそんな釣り堀で、上から下まで英国式ファッションで固めたバリバリ日本人の英国紳士を発見。傍らにボトルを置いて少々赤い顔。高価そうなダブルハンドロッドが足下に3セットくらい転がっている。なぜか周囲を意識している風でちらちらと辺りをうかがっているのが分かる。
ドバドバッとアンカーを打った英国紳士は「ふんっ」というかけ声とともに剛竿をひと振り。蛍光色のぶっといラインが空気をびりびり切り裂いて広くもない釣り堀の対岸ぎりぎりまでぶっ飛んでいく。釣り場の受付には〈ダブルハンドのキャストは池の中央まで〉と書いてあったんだけどなあ。案の定、対岸の家族連れのルアーマンのパパとおまつりした。英国紳士はハンチングをとって「すいませーん」と謝っていた。
初夏の休日にたまたまマス釣り場へ遊びに来た親子連れにとって、こんなのんきな釣り堀で酒を飲んでサケでも釣るようなロッドを振り回し、各種スペイキャストの展示会をしているフライマンはどんな風に映るんだろう。相模湖ピクニックランドの浅い方のプールでイアン・ソープがマジ泳ぎするようなものである。