忙中忙あり Post:2015/1/182015/1/19Update:2015/1/19 『フライの雑誌』次号104号の編集作業は着実な進行を見せている。うそではありません。すべて予定通りです。うそではありません。たぶん。ということで、せわしないなか、せわしなく近所の池へコイ釣りに行った。 ウキ釣り楽し。 釣っていると足元に寄ってくるが、こいつを釣るのはもちろん御法度。恥ずかしいことです。 でもアタリがないとついハリのついたエサを足元に落としたくなる。 この釣り場でよく会う地元の子どもに、コイ釣り勝負を挑まれた。「釣った数が少なかった方が〝負けました。ごめんなさい。〟って言うの」。受けて立とうじゃないか。 天気のいい真冬のひるま、地元の子どもと二人並んでのんびりとウキを眺めるのは、なかなかいいものだ。でも釣り師の頭のなかは、見えない水中のエサと魚の様子をイメージしてフル回転中。焼きつきそうです。 きれいなコイ。釣り師のプライドを賭けた熱い釣り勝負の結果は、わたしのぶっちぎり圧倒的勝利。地元の子どもはまじめに悔しそうだった。下唇を噛んでなかなか「負けました」を言わない。教育のためしつこく追いつめた。「約束だろ、言えよおい」。最後は半べそになって「わたしがダメでした」。〝ダメでしたじゃなくて負けましただろ〟と、とことん追い込もうと思ったがかわいそうになって許してやった。その代わり、きみ人生はきびしいぞ。弱いやつは淘汰されるのだ。わたしはきみが淘汰されてほしくないからこそ、こんな釣り勝負でも一切手を抜くことなく…、とひとしきり演説をぶってやった。じつは釣った魚の数は4対3で、むしろ薄氷の勝利だったのだが。 同じひとが書いている本です。