わけあって、多摩センターへ映画「アース」(吹替版)を観に行った。事前の予想通り、地球は美しい、命って素晴らしい、というNHKスペシャル「プラネットアース」そのまんまの内容だった。違ったところは、ナレーターが緒形拳から渡辺謙に変わったくらいで、今気付いたけどこれもケンつながりだったのか。
米国資本系の空調バッチリの劇場で、「地球温暖化防止まだ間に合うから。」とか言われても、政治家の演説と同じで全く説得力がなくむしろ冗談か逆効果っぽい。押しつけがましいのは私は嫌いなのだ。上映が終わってロビーへ出たら、ポップコーンの空き箱が飲み残しの入ったペットボトルと混ざってゴミ箱に山積みだった。そろいの制服を着たアルバイトの若者がこぼれたゴミをつまんでポイとビニール袋へ入れた。
映画の中で、バショウカジキの群れがベイトフィッシュ団子を追い上げて貪り食っている海中撮影シーンがあった。巨大なバショウカジキが集団で海の中を自由自在に泳いでいるシーンなんて初めて見たし、この先自分の目で見られることはまずないだろう。全編半眠りだった私はそこだけ大興奮した。
ヤマメやイワナが釣れなくなるのは嫌だから、そのためになら私は地球温暖化防止に進んで一役買いたい。個人レベルでできること、一市民の姿勢として社会的に選ぶべき局面はたくさんある。「マイ箸」? 否定はしないがそれはファッションだろう。