校了明けの連休の過ごし方

8日は横浜の国際フィッシングショー2008へ出かけた。今年はほぼ10年ぶりに国際フィッシングショーの中へフライフィッシングのコーナーが復活するということで、楽しみにしていた。

「フライの雑誌」第78号の野寺宣男氏の連載でも触れられていたが、フィッシングショーでアンケートをとると、「これから始めたい釣り」のナンバーワンはここ数年間ずっとフライフィッシングがトップなのだという。目の前に潜在的なファン層がいるのに、そこをあえて無視しておらが村の村民だけで固まるという、ある意味ではあまりにもフライフィッシング的なマーケティング戦略(?)を、この10年間フライ業界のお偉い人々はとり続けてきた。その結果が、現在のフライマン高齢社会とどん底の業界事情にあるわけで、ようやくここにきて素直な方向に舵を切ったというところか。

今年、国際フィッシングショーへフライフィッシングの業界が復活参加したことは、結果としては、ひじょうによかったと思う。広い会場のほんの隅っこに追いやられ、専用ゲートとフェンスで覆われて隔離され、やっぱり出戻りだから嫌われているんだね、という印象はあったものの、フライフィッシングゾーンの各ブースはとても賑わっていた。来場者の内訳は、私が観察したところでは、明らかにルアーコーナーから流れてきたと分かるカップルや、昔フライやってたんだけど久しぶりにまたやるかな、と言っている年配の釣り人、前からフライに興味があったからちょっと覗きに来たアユ師などなど、多彩だった。

そもそもフライフィッシングとその他の釣りを区別すること自体がナンセンスだ。昔ながらのフライマンが持ちがちな「自分はフライマンだ。他の釣りとは違う。」という矜持を否定はしないがそんなものは腹の奥に吞み込んでこそ格好いい。しかもギョーカイの人間がそんな無意味なプライドをひけらかしてどうするという気がする。

人の出入りが多くなれば情報交換も活発になり新しい才能も発掘され、フライフィッシングがもっと魅力的になる。ここ数年は全般的に釣り人が少なくなって、有名な渓流釣り場も土日でさえけっこう楽しく釣りになる状況が続いている。一釣り人としては釣り人が増えるのは歓迎しないが、自分の好きな趣味の世界が不人気になって沈んでいくのを見るのは嫌なのである。判官贔屓なもので。カブトムシよりカナブンがんばれっていうか。

9日は起き上がれず終日ベッドの中で過ごす。おかげでちょっとライフ復活。

10日は河口湖へ。あまりにも寒くてロッドは振らず。偉そうなことを言っているわりには根性なし。

11日はつるやのハンドクラフト展へ行った後(あの浅草会場はいい)、後楽園ホールの健介オフォス1周年興行へ流れた。なにしろメインイベントが「健介/高山/鈴木みのる/天龍VS川田利明/大谷晋二郎/吉江豊/斎藤彰俊」の8人タッグなのだから、どうしても見逃すわけにはいかない。ウニ/イクラ/伊勢エビ/アワビVSトロ/カンパチ/北海シマエビ/寒ブリの超豪華海鮮丼対決みたいなものだ。

勝敗よりも誰か一番目立つかが焦点だったわけだが、私の見立てでは、ダークホースの吉江豊が鼻差で1着のゴールを奪ったというところだ。体重160キログラムのピンク色したドン尻(ケツ)攻撃の説得力は何ものにも代え難い。ちなみにメインのレフェリーは村山大値。今は全日所属だとは知らなかった。

今日聞いた情報によると、今年の国際フィッシングショーの入場者は、去年ベースをはるかに超えたという。そしてつい今しがたYAHOOを見たらトップページで「釣りはやっぱり面白い」というキャンペーンが張られていた。このタイミングは誰かの仕掛けなのだろうがうまい。