樋口明雄さんの新刊『ドッグテールズ』

あなたに奇跡が起きるとき
いつもそばには犬がいる

『フライの雑誌』に連載中の樋口明雄さんの最新単行本『ドッグテールズ』(光文社)が刊行されました。犬とひととの出会いとつながりをテーマにした中篇集です。書き下ろし作も収録。

さっき読みはじめたばかりですが、北海道を舞台にサイロと悩める父親、聡明な子どもがでてきたところで早くもウルッとさせられました。

こんな世相だからこそ、こころに染み入る小説に明日を助けられることもあります。それにしてもいいタイトルです。たぶんこの本は評判になります。

樋口さんの初めてのエッセイ集『目の前にシカの鼻息』(フライの雑誌社刊)も、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」って感じで、つられてふたたび赤丸急上昇中です。こちらもそれにしてもいいタイトルです。今なら著者サイン本あります。ご希望の方はこちらからどうぞ

『フライの雑誌』次号93号には樋口さんへのインタビューを掲載します。先週その収録に行ってきました。

愛犬ココと樋口さんのいつもの山歩きへ連れて行ってくださいと気軽にお願いしたら、これが予想をはるかにこえるきびしいアップダウンで息も絶え絶え、しかもそのトレイルは樋口さんが自分で何度もヤブこぎして拓いたんだと聞いてびっくり。この人のアウトドア度は本物です。

作家・樋口明雄としての大藪春彦賞受賞後の新作ラッシュのこと、たまには釣り雑誌らしく、地元南アルプスの渓流でのフライフィッシングのことなど、たのしい水辺のインタビューになりました。ご期待ください。

樋口さんとお会いした後は、樋口作品の読後感とおなじで、なぜかいつも晴れやかで穏やかで前向きな気持ちになれる。えらそうな言い方ですが、だからこそ余計に色々な意味で応援したくなる。でも、同じ想いを持っている樋口さんの担当編集者は多いんじゃないだろうか。

樋口さん愛用の竹竿で。左手の向きに注目。こういうところにキャリアがでる。