さいきん体力も気力もあれやこれやも燃料ぎれ気味で半分腐りかけな感じの中年でしたが、本作読了後には20年若返ったみたいに背筋がピンと伸びて、長年履きこんでくたびれきっている、平たくのした王蟲(オウム)みたいなスニーカーの靴ひもを、キュキュッと締め直しました。
お兄ちゃんでお父さんのわたしは収録作「サードマン」でじんわり泣きました。どんな苦境に陥っても朝日と希望をぜったいにあきらめない樋口明雄ワールドを存分にたのしめます。登場するキャラクターがどれも魅力的で萌えます。犬好きにもおススメ。
『目の前にシカの鼻息』といっしょに読むと効果倍増です。
>『ハルカの空: 南アルプス山岳救助隊K-9』
樋口明雄 (著)