作家の樋口明雄氏に『フライの雑誌』へ毎号寄稿していただいてもう4年近くになる。樋口氏の2009年は、書き下ろし長編『約束の地』が第二十七回日本冒険小説協会大賞を受賞、アクションホラー『ロスト・ゾーン』三部作が完結、日本には珍しいスラップスティック小説の極北『武装酒場』の文庫化(これオススメ)、続編『武装酒場の逆襲』の同時リリースと、大活躍の一年であった。
樋口氏のフライマンとしてのたしかな実力は、以前ごいっしょさせていただいたジンバ・フライフィッシングエリアでしかと拝見した(『フライの雑誌』第71号で紹介)。あわてずさわがずいばらない温かみある人柄が『フライの雑誌』誌上のエッセイにもにじみ出ているように思う。
先週、樋口氏の仕事場へお邪魔した。南アルプスの麓の高台に建つ立派なログハウスが仕事場だ。作家として乗りに乗っている樋口明雄氏の、地に足の着いた田舎ぐらしの作法と心得をたっぷりと伺った。骨の通ったフライマンならではの興味深いインタビューを、次号『フライの雑誌』に掲載する。