漁業経済学会が主催し、水産庁が協賛する新しい事業として「遊漁施策等に関する研究会」が発足し、今年度中に四回の開催が予定されています。
日本の釣り人は漁業法の枠組みの中でとらえられています。漁業法では、釣り人は漁業者に対しての「遊漁者」と位置づけられており、つまり法律的には「釣り人」は日本に存在しないことになっています。レクリエーショナル・フィッシングの先進国として評価の高い諸外国の法制からは考えられない状況です。
釣りにまつわる法制度が、現代日本の国民文化の形成と実態、および海水面・内水面利用の実情にマッチしていないことは、これまで多方面で指摘されてきました。
水産庁はこの研究会を「遊漁に関する実態の把握と情報交換を行うとともに、今後の遊漁に関する施策のあり方等を議論する」と定義づけています。
平成17年 6月13日 水産庁
「遊漁施策等に関する研究会(第1回)」の開催について
水産庁が協賛し、漁業経済学会(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsfe/)が主催する「遊漁施策等に関する研究会(第1回)」が、平成17年7月2日(土)東京海洋大学品川キャンパスにおいて開催されます。
現在、遊漁人口の増加や遊漁者の意識の多様化、行動範囲の広域化等の状況のもとで、遊漁に関する問題は、発生件数や地区数の増加といった量的側面に加え、質的な面でも複雑化が進んでおり、関係者の連携による問題解決への取り組みが求められています。
このような状況を踏まえ、遊漁に関する実態の把握と情報交換を行うとともに、今後の遊漁に関する施策のあり方等を議論するため、「遊漁施策等に関する研究会」が以下のとおり開催されます。
なお、本研究会は、今年度内に4回程度開催される予定となっています。1.日時 平成17年7月2日(土) 13:00〜16:00
2.会場 東京海洋大学 品川キャンパス 8号館 203号室
(JR線、京浜急行線 品川駅港南口から徒歩約15分)3.研究テーマ 「我が国における遊漁の現状と課題」
*水産庁から、遊漁の現状、問題点及び具体的事例について報告を行います。さらに、その他参加者(漁業経済学会の会員である研究者等)による報告の後、これらの発表に関する議論を行います。4.その他 本研究会は公開です。傍聴希望者、報道関係者の方は、当日会場にお越し下さい(会場収容人数 約60名)。事前申し込みは不要です。
問い合わせ先
水産庁資源管理部沿岸沖合課
釣人専門官 桜井
遊漁調整班 中村
TEL 03-3502-8111(内線7209、7229)
03-3502-7768(直通)
研究会は公開で、傍聴は自由、事前申込みは不要ということです。先日ご紹介した「釣り問題研究会」からの呼びかけといい、今回の「遊漁施策等に関する研究会」の発足といい、現在の釣り場事情に問題意識を持っている釣り人にとっては目を離せない(ことによったら発言を求められる)情況が、このところ続いています。時代の流れが大きく動き出しているようです。
http://www.jfa.maff.go.jp/release/17/17.0613.01.htm