河川や湖沼、基本的に除染せず 環境省 – 朝日新聞 2014.8.23
頃合いを見計らって、今さらな政府の開きなおりと言うべきでしょう。河川や湖沼を含めて、放射性物質は「除染せず」ではなくて、「除染できず」の方が正しい表現です。
除染では、表面を削ったり反転させたり水で洗い流して、見かけの汚染数値を下げます。でも放射能は消えない。除いたつもりの放射能は、雨水、側溝、下水、河川を通じて、最終的に海へ流れていきます。
河川や湖沼、山林の場合は相手が広すぎて、見かけの放射能汚染数値を下げることすらできません。
「水道設備で放射性物質の影響を取り除く」と言っても、その取り除かれた放射性物質を、いったいどうするのか。福島県内に建設したがっている中間処理施設へ、安全に管理・保管する? 保管する期間は放射能が消えるまでの10万年間くらい?
だからそもそも環境を放射能で汚してはいけない。分かりきった自明の理です。
「原発は日本経済に必要だ」と言いながら、棄てる先のない核のゴミをどんどん抱え込んできた結果が現状です。この上、原発の輸出・新設・再稼働が既定路線なのだそうです。人類の指導者たちはみずからを滅亡させたいのでしょう。どうせ30億年もたてば地球は太陽に飲みこまれるんだし。
申し訳ないけど、わたしは今日と明日と明後日を、釣りを楽しみつづけたいと願っている種類のひとです。経済よりも汚染されていない山や川や海のほうが大切です。
そういう仲間が増えれば、未来は変えられると信じています。
どうせ30億年の短い命です。
東京電力福島第一原発事故にからみ、環境省は22日、これまで未定だった河川や湖沼の除染について、基本的に行わないことを決めた。公園になっている河川敷などのみで、必要に応じて対応する。今後、ガイドラインに追加する。
…環境省によると、河川は人の活動が多い河川敷の公園やグラウンドのみ除染し、湖沼やダム、ため池では水が干上がった時のみ除染を検討する。水には放射線を遮る効果があるので、周辺への影響は極めて小さいためと説明した。
地元には、飲み水に利用しているダムなどの除染を求める声などもあるが、水道設備で放射性物質の影響を取り除くことができるとした。… 朝日新聞 2014.8.23