法廷闘争も辞さず

いま離婚するだのしないだのと騒いでる女優さんのデビュー当時を知ってる。ぼくがパシリの手伝いをしていたその仕事が、彼女の媒体デビューになる予定だった。カンプ用の写真を撮りに渋谷の事務所へ出かけたら、太ったマネージャーに手を引かれたショートカットの子どもがそこにいた。太ったマネージャーは「どうですか、○○は採用なんですか(エッ、エッ)」という感じで迫ってきたのだけど、パシリにすぎないぼくは「すいません、わかんないです」と謝って、「あっち向いてクダサイ、今度はこっち向いて。ちょっと笑ってもらえますかねえ」と子どもをぐるぐる回して事務所の中で適当にシャッターを切った。コンパクトカメラの前で言われるままに回ったり笑ってくれていたその16歳が、今や子連れのバツイチ寸前で内容証明である。たまんないなあとつくづく思う。