渓流魚の人工産卵場について再確認!

10月23日、トラウト・フォーラムの方々といっしょに、秩父荒川水系の某川へ渓流魚の人工産卵場をつくった。人工産卵場の造成指導は、秩父の内田洋さん(別名:人間重機)。内田さんはたったひとりで秩父に産卵場をつくりはじめてもう6年になる。(『フライの雑誌』第71号に記事)

先週の増水のため、本流筋につくった産卵場は「跡形もなく流されて」しまったそうだが、沢筋に作ったほうは生き残った。下は沢筋のほうの産卵場を内田さんがこの週末に撮影した動画だ。太った親魚が産卵したくてそこらをウロウロしている。黒いのはイワナ、パーマークはヤマメ。がんばれ。げんきなタマゴを産んでくれ。

イワナをもっと増やしたい!(重版)

『イワナをもっと増やしたい!』(中村智幸著)の出版以降、全国で人工産卵場の造成がひとつのブームになっている。

でも、渓流魚の人工産卵場造成の技術を国内で初めて確立した張本人の中村智幸氏が、『イワナをもっと増やしたい!』で何度も繰り返して書いているように、人工産卵場は渓流魚を増やすためのベストの方法ではなく、あくまで緊急避難的なワンオブゼムのアプローチだ。

そのところをよくよく考えておかないと、人工産卵場造成はただの自己満足だし、へたをすると自然破壊でしかない。くれぐれもご注意を。ワンオブゼムだっていうなら、じゃあ他にどんな方法があるのか!という向きは、『イワナをもっと増やしたい!』をお読みください。最新の具体案がぜんぶ出ています。