先に浜松で開かれた「テンカラサミット2009」を取材してきたことを報告した。『フライの雑誌』次号には当日のパネルディスカッションを紹介するかたちで、サミットに結集した現代テンカラ名人9人それぞれの「毛バリ論」を掲載する。
ただいま編集作業の真っ最中だが、これがじつに面白い。いずれも幾多の激流をのり越えて酸いも甘いも知り尽くした名人ぞろいである故に、強烈発言が頻発する。たこつぼから首だけ出して外界をすねているセンシティブ系釣り師だったら目が三角になって顔真っ白、アブクを吹いて卒倒するかもしれない。
「毛バリなんてぇ、皆さん。そんなに毛バリを、あれもこれもやってもですねぇ、どこまでも糸を細くしたってぇ、どこまでも毛バリを小さくしてもですねぇ。・・・そんな必要はないんですよ!(きっぱり)」
燃える闘魂アントニオ猪木を彷彿とさせるこの豪快な発言の主は、果たして以下に記した世界を代表するテンカラ名人のうちの誰でしょう。冨士弘道、石垣尚男、瀬畑雄三、竹株渓遊、天野勝利、堀江渓愚、倉上亘、下田香津矢、榊原正巳(敬称略・順不同)。正解は次号で。
『フライの雑誌』次号には「名人毛バリアルバム」も掲載する。上記の名人全員のマル秘毛バリの接写に、テンカラ先生こと愛知工業大学の石垣尚男教授による爆笑解説付きだ。テンカラの世界もじつにじつに面白い。