神奈川県立生命の星・地球博物館さんの外来生物展について

特別展「どうする? どうなる! 外来生物 とりもどそう 私たちの原風景」のポスター。神奈川県立生命の星・地球博物館さんのセンスにため息がでる。

外来種への対応に関して、神奈川県立生命の星・地球博物館さんとそこの学芸員さんの方向性がカルト批判されているのも、むべなるかなである。

環境保全や生物多様性の重要性は、言うまでもなく、いまでは社会的な共通認識になっている。しかし公共の博物館が、このような排外原理主義的で極端なスタンスをあらわにすると、むしろ大多数の理性的な人々の反感を呼び起こしかねない。

たいへん残念なことだ。

偏った思想に基づいて一部の生物を排除しても、在来種は守れない。生物の命を思想的に分別することは、教育への悪い影響も懸念される。

身の回りの在来種を保全するには、在来種が健全に棲息・繁殖できる環境を、保全するのが第一だ。生物に関心をもつ者なら誰しも分かっている。生物の研究者ならなおさらだろう。

環境保全の大命題を、外来種の排斥に収斂歪曲させると、問題の本質がぼける。それは結果的に、環境破壊側へ手を貸しているのと同じだ。博物館や研究者の態度としては、たいへん恥ずかしいことだ。


…などと書いているうちに、このポスターのビジュアルを引用して「日本人も、在日に悩まされています」 とつづけている発言をネット上に発見した。

外来種排斥とレイシズムの親和性は高いらしい。

> 単行本『魔魚狩り』(水口憲哉著)から公開
第二章〈メダカ、トキ、ブラックバス、そして純血主義〉

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魔魚狩り ブラックバスはなぜ殺されるのか 異色のベストセラー
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