第三夜

夜中に都内を出てメバル釣りへ。撮影である。10フィート6インチの長竿をわしづかみにし、埴輪みたいなダウンズボンと耳あてのついた旧日本軍帽子を装着して、クーラーをぶらさげて釣り場までの道のりをよたよた歩いていたら、後ろから「どこのエサ釣りの親父だよ」と言われた。誉れである。ご当地にくわしい仲間によると、この釣り場は干潮時にはガーッと沖まで潮がひくらしい。明け方に帰宅してベッド直行。朝、窓を開けると多摩川の水がガーッと引いて対岸まで歩いていける状態になっていてびっくり。「こんなの初めて、今年のマルタどうすんだよ」と頭を抱えているところで目が覚めた。なんのひねりもない。