リリー・フランキー氏の連載「東京タワー」は「ボク」のオカンの死の前後を私小説的に描いた作品で今回が最終回でした。距離感のない私情べたべたの文章なので以前の私だったら一ページ読んで放り出したはずなんですが、なぜか五臓六腑に染み渡りぐいぐい読まされ引き込まれ、しまいには京王線の車中で涙ぐんでしまいました。こないだはポカスカジャンの「父親〔ちち〕へ贈るうた」を車を運転しながら聞いててグッときてしまったし。「黄金のガッシュベル」では泣くけれど「人間交差点」では不愉快になるメンタリティは私の誇りです。ちなみに「美しき日々」では背中をかきむしりました。