自民党政権になって外来生物排斥主義の勢力も復活拡大

輸入や飼育が制限される「特定外来生物」に指定できる対象を、日本の在来種や他の外来生物と交雑した種にも広げる。4月をめどに外来生物法改正案を国会に提出し、来年の実施をめざす。 朝日2013.3.30

しばらく鳴りを潜めていた特定外来生物法絡みの動きについて。自民党政権になって外来生物排斥主義の勢力も復活拡大してきた。3月末から4月初めに朝日、日経ほかでほぼ同内容の記事が一斉に出たが、昨年12月の中央環境審議会による意見具申を要約し、そのまま横流しして追従している内容だ。

こちらの元ネタを読めば分かるが、なんの検証も批判もなく、まさに政府PRの代弁者そのものの大本営発表記事だといえる。これが日本のジャーナリズムのメインストリームらしいから恐れ入る。国語の点数はいいんだろう。

「遺伝子レベルの生物多様性保全」の名目で「交雑種にも指定を広げる」という政府の志向は、逆アンブレラ社(@バイオハザード)状態に突入するフリーハンドの権限よこせ、という宣言だとも読める。日本の自然環境の現状と乖離した法律へ、さらにホットケーキのように屋上屋を何段も重ねて何の意味があるのか。そういえばTPPと特定外来生物法の絡みはどうなるんだろう。

いずれにせよこういうことより自然環境を具体的に脅かしている危急の課題に取り組んでほしい環境省は。

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