荻原魚雷さんの新刊『閑な読書人』

『フライの雑誌』連載陣で、新刊『書生の処世』が大好評の荻原魚雷さんが、晶文社さんからまた新しい本を出しました。タイトルは『閑な読書人』。装丁と絵は南伸坊さん。

大学在学中にフリーライターの仕事をはじめ、そのまま中退し、現在に至る。原稿料だけでは暮らしていけない。足りない分は我慢したり、古本を売ったり、アルバイトをしたり。好きな時間に寝て起きて、古本屋をまわって、一日中、本さえ読めれば……。

身軽な自由業を続ける著者が、その心根を吐露しながら、大好きな昭和初期の文人、古本やまんがについて語る。本の本であり、ニートのための本でもあり、そして昭和の文人魂も味わえる、珠玉のエッセイ集。 
晶文社さんの紹介から)

これぜったい面白いからと、ひと様へ薦められる本は世の中にほとんどない中で、きわめて貴重な〝ぜったい面白い本〟と思います。それにしても本を手にのせたときのネコちゃんの存在感がすてき。

魚雷さんには『フライの雑誌』次号107号にも寄稿していただきます。

同書のオビ。「隠居にあこがれていた。」「浮世離れした人間になりたかった」と、なぜか過去形になっている。〝夢をかなえた人〟に近いのではないか。
同書のオビ。「隠居にあこがれていた。」「浮世離れした人間になりたかった」と、なぜか過去形になっている。近しい人から「あんたは理屈っぽくて行動が伴わない」と言われたことのある多くの本好きにとって、明日を生きるつっかい棒になるはずの一冊。

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