釣り場の「ブランド化」という表現について。世界的なブランディングで想起するのはイエローストーンである。私も一度はイエローストーンなるところへ行ってみようと思い、行ってみたら一度ではおさまらなかったくちである。ただ、同じブランディング理論が日本国内でも当てはまるかというと、これは彼我の地理的条件、行政的保障、釣り人の文化地盤が大いに異なる。どちらがいい悪いという類のものでもない。そこの認識を抜きにして経済を優先してもブランディングは果たし得ず、結局は「釣り堀化」が進むだけであることは、日本の内水面がこの30年間繰り返してきた隘路ではなかったのか。