ロハスの「ソトコト」編集長が東電の広告に出ているのを見つけた。
雑誌『ソトコト』編集長 指出一正さん
「再生可能なエネルギーを
使うことはかっこいい」
近い将来、それが当たり前の 価値観に
なってほしい。
東電 「Eco&Cocology」のコンセプトについて、地域創生の視点からどのような印象を抱かれましたか?
指出編集長 地域とエネルギーを「自分ごと」として考えられる、とてもいいコンセプトだと感じました
僕はフライフィッシングでのイワナ釣りが大好きで、よく東北の川に通っています。つくづく思うのが、これだけ狭い国土の中に、ほんとうにたくさんの美しい川が山里のあいだを流れているということ。
3・11の後に、ロハスとソトコトがあからさまに東電のしっぽを出したのは、これが最初だろうか。そろそろ大丈夫かなと思ったんだろうか。編集長さんも商売だろうから勝手にすればいいけど、ご自身のフライフィッシング好きを持ち出して東電を推すなら、ヒトコト言いたくなる。
「僕はフライフィッシングでのイワナ釣りが大好きで、よく東北の川に通っています。」であれば、東電の原発事故で東北の山と川がどれだけ汚染されたか、知らないはずはなかろう。ご存じなければ、淡水魚の放射能汚染まとめ/放射能汚染を釣り人としてどう受け止めるか(2017/06/25更新)をご覧ください。放射能汚染のために魚釣りができない川はいまなおたくさんある。
指出編集長 日本の中山間地域にうかがうと、大きなダムをよく見かけます。すでに造られたこれらのダムの貯水のポテンシャルなどを上手に利用して、水力発電の比率を上げていくことも、新しいローカルビジネスに結びつきそうです。
今はダム撤去ムーブメントが世界的な潮流だ。
指出編集長 川の上流から下流までのつながりを見る、というのは、これからの環境教育で特におすすめです。上流で起きることが、必ず下流に影響する。そのことを身体的に知ることは大切です。
指出編集長 僕自身、川の源流に行って気付くことがたくさんあります。ブナの森や里山は、植物や昆虫、ほ乳類だけでなく、鳥類や魚たち、そしてそこに暮らす人々が互いに関わり合うことで保たれている持続可能な環境です。
このように編集長氏は言っているが、まさに〈植物や昆虫、ほ乳類だけでなく、鳥類や魚たち、そしてそこに暮らす人々〉のつながりを、決定的に分断したのが原発事故である。しかも東電はなんら責任をとっていない。責任をとれるはずもない。
「上流で起きることが、必ず下流に影響する」。おっしゃるとおり。さすがフライフィッシャーだ。よく分かっていらっしゃる。上流が放射能汚染されれば下流も汚染される。
ソトコトさんは、3・11よりも前から東電とは仲良くタッグを組んでやってきた。東電が原発事故を起こしたぐらいじゃ逃げない姿勢は、ある意味一貫しているとも言える。
地球にいちばんやさしくないのが原発である。原発事故は環境テロそのものである。
ちなみに、ソトコトの発行元の木楽舎さんは、シマノさんのPR誌「フィッシング・カフェ」の発売元でもある。