秩父フライフィールドでオトナの合宿、荒ぶる神が降臨

先週の土日は、おなじみ秩父フライフィールドさんで仲間と釣り&キャンプ。すみません、キャンプといっても漁協のプレハブ泊まりなので、厳密に言わなくてもキャンプではありません。オトナの合宿みたいなものです。ところで大人を「オトナ」とカタカタにすると、とたんに卑猥な感じになりますな。ふぇっへっへっ。

写真で紹介。

秩父フライフィールド。通称〈しばちゃんポイント〉
今回の釣りはふだんオイカワ釣りで使っている、18番以下の小さなフライで通そうと思った。個人的にここ数年、渓流の釣りでドライフライが見えていなくても、ほぼ釣りに支障がなくなっている。浮いていなくたってかまわない。むしろ浮いていなくては使えないフライは、自由度が低くて使いづらいと感じる。これまで自分が渓流ドライフライのデザインに求めていた必須機能「よく見え・よく浮く」はなんだったんだろうと思う。写真はストレッチボディ式で巻いた、ただのハックルドライ20番。浮力も視認性ももちろん期待できない。でも予想通りすごく釣れた。要は他人様と違うことをすれば釣れる。してやったりな感じ。
この川で生まれた子。水面がらみで元気な魚がたくさん釣れた
第101号で「メイド・イン・ジャパンの日が昇る」と題して塩澤美芳さんへのロングインタビュー(超力作&必読)をまとめてくれたライターの稲垣宗彦さんも釣る釣る。じつは稲垣さんとは昨日も一緒にいた。仲よすぎか
ぶっつけのプールで厨坊が一発でかいのを
今回のいちばんの注目は負傷欠場上がりの、井上さんの釣りだった。井上さんは夏前に、桂川で尺2寸ヤマメのランディングと引き換えに自分のヒジをポキッとやった。それから満足のいく釣りをできていない。そのうっぷんを叩き付けるかのように、最初から最後までビッシビシに釣りまくっていた。井上さんはただでさえ鬼釣り師なのにさらに荒ぶる神が降臨して、それはもう非道いことになっていた。気の毒なのは秩父のマスたちだ。あとで井上さんがこっそり教えてくれたところによると「あのね、初日は80匹こえていた。二日目は40匹こえた」。自然渓流型の管釣りでおそろしい。二日目なんか午前中しか釣りしていないのに。ていうかあれだけ釣って、釣った魚ぜんぶ数えてたんすか。鬼だ鬼がいる
「夕方はやっぱり〈マシュマロ・ドン!〉したいからさ」ということでニジマス。このあとド・イブニングに上流の堰堤下からマシュマロで50㎝を引きずり出したという。「やっぱマシュマロだよ!」。もうだれも井上さんを止められない
夜は秩父漁協さんが準備してくださった懇親会という名のバーベキュー。もう最高
清冽な水で大切に育てた秩父イワナを炭火の遠火でじっくり焼いてくださった。一人一匹。もう最高。一匹あまったイワナを「誰かたべるひとー」と声をかけたら、厨坊Bがすっと手をあげた。厨坊Aいわく、「さいごの一個を食べられる男になれって言われてたから、おれが行こうと思ったんだけど、一瞬迷ってるうちにやられた」とのこと。二人で仲よく分けな
翌朝、雨が降るなかを朝5時から川へ行ったひともいた。わたしは一番遅くまで寝ていた。この写真はフロータントマニア、ちゃぎさんのじゃらじゃら。ほとんど呪術師状態。透明ケースに入っているのはリーダーグリース
ドライシェイクは別枠でこんなふうにセット
秩父フライフィールドみたいな感じの渓流ではシマケンコイル(「新装版水生昆虫アルバム」付録参照)無双。それをさらに補完するウイリー。これだけやればそりゃあんた釣るでしょうよ、という感じ。じっさい釣ってた
くたっとしたチラカゲロウへ回復呪文を唱える呪術師。しかしなにもおこらなかった。人も虫も自然の摂理から逃れられない。だから生きてるうちによく釣ろう
フライの雑誌-第112号 フライの雑誌大特集オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
身近なビッグゲーム 中村善一×島崎憲司郎 異分野対談 
画家の視線とシマザキワールド 後篇
○ニジマスものがたり 最終回 ─研究者として、釣り人として 加藤憲司
○連載陣も絶好調
・・・
『フライの雑誌』第112号
本体1,700円+税〈2017年7月31日発行〉
ISBN 978-4-939003-71-4 AMAZON
第95号|オトナの管理釣り場   日本のマス釣り場はわるくない  オトナがうれしい管理釣り場の条件とは  本誌取扱店が推せんする 全国オトナの管理釣り場33|オトナの管理釣り場 フォト紀行 北海道/岡山/長野 ちまたで話題の信州の管理釣り場を1泊2日で巡ってみた 堀内正徳立ち読みする この20年間で日本のマス釣り場はどう変わったか 本誌編集部 たった20年前、日本にキャッチ・アンド・リリースをうたう釣り場はゼロだった 上質な管理釣り場を気持ちよく利用する/管理釣り場マネジメント/木住野勇氏に聞く イギリスの管理釣り場事情 高橋健氏に聞く ─日本ほど簡単にフライで魚が釣れる国はない
第95号|オトナの管理釣り場
 日本のマス釣り場はわるくない
 オトナがうれしい管理釣り場の条件とは
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ちまたで話題の信州の管理釣り場を1泊2日で巡ってみた 堀内正徳立ち読みする
この20年間で日本のマス釣り場はどう変わったか 本誌編集部
たった20年前、日本にキャッチ・アンド・リリースをうたう釣り場はゼロだった
上質な管理釣り場を気持ちよく利用する/管理釣り場マネジメント/木住野勇氏に聞く
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『フライの雑誌』第98号 シマザキ・ワールド13 島崎憲司郎 マシュマロブーム、北岡竿、この夏の収穫、ココロの舵 SHIMAZAKI WORLD13 text&photo by Kenshiro Shimazaki
話題号。『フライの雑誌』第98号
シマザキ・ワールド13 島崎憲司郎|
マシュマロ特集
SHIMAZAKI WORLD13。オリジネーターの島崎憲司郎さんによるマシュマロ誕生秘話、マシュマロ・ピューパのタイイングのコツと写真解説、オポッサムのコラムも。最近のバックナンバーではクロスオーストリッチ特集の第90号と同じくらい、いちばん売れている号。
text&photo by Kenshiro Shimazaki
第111号(2017)よく釣れる隣人のシマザキフライズ とにかく釣れる。楽しく釣れる。Shimazaki Flies すぐ役に立つシマザキフライの実例たっぷり保存版! Amazonさんに在庫があります。アイカザイム、マシュマロ、バックファイヤーダン、クロスオーストリッチなどシマザキフライ関連掲載記事のバックナンバーは111号にまとめました。
新装版 水生昆虫アルバム(島崎憲司郎著)