ここ数日、〈おひつ問題〉が盛り上がっている。
旅館に泊まると、御飯時に中居さんがかならず女性の方へ寄せておひつを置く。あれはご飯よそうのは女の役割だという決めつけである。ジェンダー的にすごく不愉快だ。日本の社会の前時代性がおひつの置き場所に表出している。ゆるしがたい。
いや、おひつを置いて客を放置するのは安い旅館だからだ。一泊三万円以上の宿なら中居さんがよそってくれるんだから、高いところに泊まればいいんじゃね。
いやいや、そういうことじゃなくて、ご飯は自分でよそりますから。いやいやいや、そもそも「おひつ」ってなに? いやいやいやいや、小池百合子は自分のせいで負けたくせにフェミ的な文脈を持ち出して逃げようとしてるのは、色々とばかにしてる。まずおひつを頭から被ってみろと言いたいよおれは。
とか、論旨がだんだん訳のわからない方向へいっているようである。
でもせっかくなので、おひつだけにホットなこの〈おひつ問題〉に、わたしも参戦したい。
西伊豆に海のフライフィッシングで三連泊したとき、一泊目の夜のおひつを空にしたら、翌朝のおひつが満タンになって出てきた。もちろん完食。
すると二泊目の夜、おひつが明らかに巨大化していた。これもがんばって完食した。なにせおかずがおいしい。
ところが、三泊目で出てきたおひつが、二泊目のよりもまたさらに巨大化していた。こんなおひつ見たことない。かるく一升飯パンパン。せいいっぱいがんばったがついにギブアップ。
すみません、ごめんなさいと謝って、翌朝のおひつは小さくしてもらった。おかみさんにニヤリとされた。
負けた感ある。
土肥温泉つかささん最高。
それから毎年行ってる。