夏はウェット、冬はドライ

非釣り人さんとの会話のながれの中で、つい、「町より川が好き。人より魚や虫が好き。」みたいな本音を言うと、妙に感心されたり、妖精さん扱いされたりする。でもそんなこと、釣り人にしてみればあえて主張するまでもない定理だ。それに妖精さんていうか、おっさんだ。

ヘミングウェイの「Winner Take Nothing」を、〈勝つための努力は何ものよりも素晴らしい〉と解釈して、いい車乗っていい仕事していい女とつきあうために自分の身体鍛えた、という御仁がいることを今初めて知った。ていうか幻冬舎の社長さんだが。世の中にはけして分かり合えない相手がいると改めて痛切に感じた。

小春日和の昨日は、ひさしぶりに極小オイカワの釣り。

ちっさ。さすがのやわやわグラスロッドでもビクともしなかった小ささ
釣りと道具と毛鉤と、全てのバランスがうまくいっての、狙って釣った極小オイカワ
川によるけど水温が下がるとハヤ類はおおむね瀬からトロ場に移動する。水流がゆるいポイントはウェットよりドライフライが釣りやすい。あと夏はサンダル履いて瀬にウェット流すのが最高だけど、秋から冬の小春日和はトロ場で繊細なドライの釣りのほうが人間が楽しいかなと思う。ほのぼのする。ということで、夏はウェット、冬はドライ
たいていのフライフィッシャーはこういうトロッとした場所で魚のライズを狙うのが大好き。わたしも大好き。でもオイカワのドライフライの釣りは一筋縄じゃ行かない、どうする? こうする、みたいなことを第112号のオイカワ/カワムツ特集に書きました
近所の厨坊が釣り竿を片手に対岸まで軽々と跳んで行った。続いておっさんが、見る前に跳ぼうとして見てしまい跳べなんだ。すごすごと100m迂回しました。自分を信じられなくなるお年頃。でもたぶん信じないで正解
フライの雑誌 113(2017-18冬春号): ワイド特集◎釣り人エッセイ〈次の一手〉|各界で活躍中の個性派釣り人に聞きました。あなたの〝次の一手〟はなんですか。川野信之/黒石真宏/碓井昭司/本村雅宏/渋谷直人/平野貴士/坂田潤一/遠藤早都治/加藤るみ/田中祐介/山本智/中原一歩/山﨑晃司
○天国の羽舟さんに|島崎憲司郎
○〈Shimazaki Flies〉シマザキフライズ・プロジェクトの現在
○連載陣も絶好調
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『フライの雑誌』第113号
本体1,700円+税〈2017年11月30日発行〉
ISBN 978-4-939003-72-1 AMAZON
フライの雑誌-第112号 フライの雑誌大特集オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
身近なビッグゲーム 中村善一×島崎憲司郎 異分野対談 
画家の視線とシマザキワールド 後篇
○ニジマスものがたり 最終回 ─研究者として、釣り人として 加藤憲司
○連載陣も絶好調
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『フライの雑誌』第112号
本体1,700円+税〈2017年7月31日発行〉
ISBN 978-4-939003-71-4 AMAZON