みんなでフライを巻いて、釣りへ行く。楽しいよ。

フライフィッシング入門者がこんなに特待されている時代は、過去30年間でなかった。

昔のフライショップには、かならず牢名主みたいな古株のお客がいて、足を引っ張られて大変だった。店主は隙を見て高価な道具を売りつけようとした。もうどのお店に行ってもそんなことはない。やばい店は淘汰された。

いま、フライフィッシングの世界で初心者さんは珍しい。酸いも甘いもかみわけた店主とお客のベテランさんたちが、あれこれと、しかもちゃんと距離感を保った対応で、明るく楽しくファシリテートしてくれる。

フライフィッシングを始めるとモッテモテですよ、と伝えたい。老若男女不問だが実際のところ、とくにお子さん、若い人はとにかくモテる。

お店とお客さん、みんなで一緒に上を下への大騒ぎして、フライを巻いて、釣りへ行こう。

楽しいよ。

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こちらは相変わらずな外来種絡みのつまらない話題。デイリー新潮のまことにお手軽・お気楽・軽薄極まりない記事に呆れた。

外来種排斥原理主義者たちの主義に則れば、哀しいかな、もう日本でお米は食べられないということになってしまう

>「外来生物」は本当に「悪者」なのか(デイリー新潮)

この記事を書き飛ばした人は、生き物のことを何も知らないし興味もない。とにかく騒ぎの「ネタ」になればいい。外来生物法の時に小池百合子人気に乗っかったマスコミが横並びでブラックバスを叩いたのとおなじ構造。

当時と論調が逆なのは、議論が深化したからではない。

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オホーツクの男と電話。今日の気温は13度ですって。先週は37度って言ってなかったっけ? オホーツクどゆこと?

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一冊の単行本が百万部売れる社会より、千冊の単行本がそれぞれ千部売れる社会のほうが暮らしやすいに決まってる。草の根版元はたぶんみんなそう思ってる。

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養殖ニジマスは「サケ」。偽装疑惑を受けて中国の養殖業団体が宣言、という海外配信ニュースを日本のメディアが横並びで後追い。国営放送でもやっていた

こと中国での話題になると、魚類分類学上で最大の鬼門のひとつである〈サケとマスの違い〉に、非武装で斬り込んでいく日本人の勇者が多くておどろく。

日本で流通している〈トラウトサーモン〉や〈サーモントラウト〉は海面養殖のニジマス。農水省のお墨付き。中国の〈偽装サーモン〉のずっと先を走ってる。

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オイカワ釣りを楽しむフライロッドの選び方について、下の方にまとめました。参考になれば。

上州屋八王子店さんにて
上州屋八王子店さんにて。
参考書は「水生昆虫アルバム」。絵と写真で分かりやすいそうです。
そこらの川でそこらの魚を好きな釣り方で釣ってればいちばん幸せ。
オイカワ釣り用フライロッドについて経験上からアドバイスというか個人的見解を三点ほど。①カーボンで1/2/3番指定ってまずありえない。②カーボンでもグラスでも6ft台で2番が全体に乗るロッドのデザインは難しい。③ロッドが柔らかければ楽しいわけではない。オイカワのフライフィッシングは渓流禁漁後の初冬まで楽しめます。竹竿はまた少し別かも。
[フライの雑誌-直送便] 『フライの雑誌』の新しい号が出るごとにお手元へ直送します。第113号差し込みの読者ハガキ(料金受け取り人払い)、お電話(042-843-0667)、ファクス(042-843-0668)、インターネッ
で受け付けます。第114号は6月15日発行
島崎憲司郎 著・写真・イラスト「新装版 水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW」
〈フライフィッシングの会〉さんはフライフィッシングをこれから始める新しいメンバーに『水生昆虫アルバム』を紹介しているという。上州屋八王子店さんが主催している初心者向け月一開催の高橋章さんフライタイイング教室でも「水生昆虫アルバム」を常時かたわらにおいて、タイイングを進めているとのこと。初版から21年たってもこうして読み継がれている。版元冥利に尽きるとはこのこと。 島崎憲司郎 著・写真・イラスト 水生昆虫と魚とフライフィッシングの本質的な関係を独特の筆致とまったく新しい視点で展開する衝撃の一冊。釣りと魚と自然にまつわる新しい古典。「新装版 水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW」
フライの雑誌-第114号特集1◎ブラックバス&ブルーギルのフライフィッシング 特集2◎[Shimazaki Flies]シマザキフライズへの道1 島崎憲司郎の大仕事 籠城五年
フライの雑誌 113(2017-18冬春号): ワイド特集◎釣り人エッセイ〈次の一手〉|天国の羽舟さんに|島崎憲司郎
○〈SHIMAZAKI FLIES〉シマザキフライズ・プロジェクトの現在AMAZON
フライの雑誌-第112号 オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
フライの雑誌-第111号 よく釣れる隣人のシマザキフライズ Shimazaki Flies
フライの雑誌社の単行本新刊「海フライの本3 海のフライフィッシング教書」
『葛西善蔵と釣りがしたい』(堀内正徳)
『葛西善蔵と釣りがしたい』(2013年5月16日発行)