フライの雑誌-第110号より、〈四季の杜おしの公園 岡田紅陽写真美術館・小池邦夫絵手紙美術館「釣りとアート」展 図録 〉を公開します。
日本国内には世界有数の釣具のコレクションが集まっている。それら貴重で希少な釣り具を博物館へ保存公開して、恒久的に後世へ伝え残したい。
でもいま、信じられないことに、世界に冠たる人類共通の財産である釣り文化を有する日本には、公共の釣具博物館がただの一つもない。
政治力に長けていることでは釣り界随一のS会長が、ほうぼうの博物館や行政をたずね歩いて提案しても、色よい返答は皆無だったとのこと。日本の文化成熟度が貧困だとは思いたくないが、現実はこうだ。
もちろん私人さんでかまわないです。土地と建物を提供してくれれば、あとは全部やります。
たとえばこんな釣り具のコレクションが日本にはあります。
(フライの雑誌・編集部 2018年12月記)
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2016年夏、山梨県桂川忍野地区の岡田紅陽写真美術館で「釣りとアート展」が開催された。
貴重な釣り具の歴史的史料が、観光ハイシーズンの2ヶ月間に渡って展示され、釣り人ばかりでなく一般の来客も多く集めた。ロッド、リールの大物をはじめ、ビンテージタックルの文脈からは見落とされがちな小物類まで、総点数300点以上。
分かりやすいキュレーションも理解を助け、高く評価された。
今回のように、オールジャンルの世界の釣り具が幅広い視点で展示される機会はめずらしい。展示物の一部を紹介する。(編)
「釣りとアート」展会期 2016年7月1日(金)~9月4日(日)
会場 岡田紅陽写真美術館/企画展示ホール 津留崎健写真展と共催
主催 忍野村教育委員会 協力 株式会社つり人社
後援 山梨県/山梨日日新聞社・山梨放送/テレビ山梨/FM FUJI
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