青空文庫に葛西善蔵さんの〈雪をんな〉連作が、初掲載された。善蔵さんの作品のなかでは読みやすい方だと思う。「はあ?!」と、腹立てる方もいるかもしれないけど。
うちの妻を青森県近代文学館の葛西善蔵展へ連れて行ったら、葛西善蔵ふざけんな、働けよ、とあきれていた。奥さんも、おせいさんも、二人ともかわいそうだと言っていた。葛西善蔵なんかと関わって、さぞかし辛い人生だったろうと。そりゃそうだとわたしも思う。
でも展示会で公開されていた、ある写真を見たら、わたしも妻も、善蔵さんとその周囲の人々への見方が少し変わった。そこから先は青森県近代文学館の竹浪さんにまとめてほしい。
極度に肥大化してねじ曲がったナルシシストでコミュ障にしてちんけな権威主義者、ミソジニストのDV親父でアルカホール中毒の寸借詐欺常習犯、青森県近代文学館の展示により半端な国家主義者の気もあると身バレした葛西善蔵さんは、地味に釣りが好きだった。〈雪をんな(二)〉にも釣りの情景が出てくる。
釣りが好きな人に悪い人はいませんから。
1月16日は葛西善蔵の誕生日だった。そこまで狙って公開している青空文庫はすごい。葛西善蔵は山羊座だ。わたしも山羊座だ。
釣り好きで山羊座の人に悪い人はいない。
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〈運がいいとかわるいとか人は時々口にするけど、そういうことって確かにあると、あなたをみててそう思う。〉そういうことにしよう。稀勢関おつかれさまでした。
稀勢の里関は引退会見で「感謝しかない」とか言っていたけど、横綱に上がってから、誰のためでもなく、自分のために相撲をとったことはあったんだろうか。たとえ相撲人生に一片の悔いなくとも、そこらへんはラオウと真逆。
稀勢関まだ32歳。がんばってください。
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次号116号〈小さいフライ〉特集 とは関係ないですが、カブラー斉藤さんから次号の原稿が届いた。
文字数1万字超えで段落が10個くらい。今回は段落数多いほう。
内容は、すげえ面白い。今まででいちばんいいかも。
深夜だけどいま本人に電話して直接言ったったわい。(カブラー風)

着いてから帰るまでずーっとライズライズライズ。小さいフライを水面がらみで使えばいくらでも釣れる状況。しかも型がいい。昼前に流れが出てきて、さらに釣れ盛った。

カブラーさんから届いた原稿。もちろん、このまま雑誌に載せられるはずはない。ふつうはひと目見ただけで読む気にならない。段落つくって、小見出しつけて、随所にある「?」を調べてあげて、書いたカブラー本人も分かっているけど自分じゃ削れない余計なとこを最低限省いて、カブラーとやりとりして、不当な文句を言われて(さすがにさいきんはあまりない)、よりよい、世の中に出せる、まともな記事にする。ここから先は編集者のしごと。今回カブラーは編集者の悪口をこちょこちょと文中へ忍ばせているようだが、もっと編集者へ感謝しないといけない。



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