わたしと師匠が釣りの話をしていたら、たまたまテレクラの話題になった(なるなよ)。それを聞いていた十代の男子が、「テレクラって何すか」と聞いてきた。
それはだな、1980年代後半に全盛を迎えた都市文化だ。
(聞いたところによると)、男が狭い箱に並んで入っていて、受話器を先に手で持って(なんでですか? 早い者勝ちだからだよ。またこれが速いやつがいるんだよ)、白いとこを指で押さえて待ちかまえていて、電話が鳴ったら一斉に〈ピッ!〉ってやるんだ、と説明してあげた。
わたしと師匠と二人で打ち合わせなしで、同じポーズの〈ピッ!〉の振りつきになってしまった。
すると男子、「あ、コミュ障っすか」だって。
いやいや、むしろコミュニケーションを求めてわざわざそういうところへ行って〈ピッ!〉するわけだからと言いかけて、教育的によろしくないなと思った。
「非リア充ではあるかもね、」と答えて、すこし悲しくなった。
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SNS上でトラブった時に「自分は『フライの雑誌』に書いてる者だけど」とかうちの名前を出すのはかんべんしてください。巻き込まないで。お願いします。ほんと。代紋じゃないんですから。
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「ノンフィクションの読み物として堪能した。」
「クマの生態以上に、クマの研究者の試行錯誤を綴った部分もおもしろい。」
「専門分野を追求しながら、社会のことも深く考えている著者の姿勢もこの本の魅力だ。」
荻原魚雷さんが書いてくださった『ムーン・ベアも月を見ている』の紹介文。うれしい。ありがとうございます。今度ペリカン時代さんで会ったら、ブンブン握手させてください。そして一杯おごらせてください。