3.14 東京水産振興会「内水面の環境保全と遊漁振興に関する成果報告」を聴講した

水産庁七階講堂で開かれた、3.14 東京水産振興会「内水面の環境保全と遊漁振興に関する成果報告」をオブザーバーで聴講した。となりの席には釣りビジョンの野口哲雄さん。参加者名簿を見たら、釣り雑誌はうちのほかどこもいない。面白い報告だらけなのにもったいないな。

と思ったら、つり人社鈴木康友会長が発言を求めて会場自席からいきなり吠えた。おお、来てらしたんですね。爆釣カミナリ親父の野口さんもそうだが、この世代は存在が分かりやすいぜ。閉会後、月刊つり人の八木編集長と会った。いっしょに仲良く地下鉄に乗った。八木さんはいったん会社に帰ってまだ仕事するという。すごいな。

わたしは銀座へ移動してお茶、そのあと高円寺へ移動してお酒。ピエール瀧さんがらみで〈葉っぱはいいけどクスリはね〉話で盛り上がった。コカは葉っぱです。世の中には合法アルコール飲料の中毒で苦しんでいる人が当事者と周辺あわせてどれだけいると思ってるんだろうね、この国は。税金とれれば合法なのかい、ということ。

内水面の環境保全と遊漁振興に関する成果報告」の研究リーダーは、『イワナをもっと増やしたい!』著者の中村智幸さん。フライの雑誌社が中村さんの『イワナをもっと増やしたい!』を出版したのはもう11年も前になる。

渓流の釣りを含めて、内水面の釣りをとりまく情況は、当時と比べてどうかわったか。

内水面漁協の弱体化、極端な生物多様性主義による水産業への規制、ダム建設、あいかわらず生物無視の河川工事、そして爆発したのに止まらない原発と、ネガティブ要素を探せばきりがない。内水面漁業の先行きは誰が見たって明るくないのが実情だ。ただでさえ小さい内水面漁業の経済規模はさらに縮小するだろう。

でも、関係者のアイデアと工夫と努力で、こんなにいいこともできるよね、希望はもてるよね、という志向性が、今回の「内水面の環境保全と遊漁振興に関する成果報告」のコンセプトだと感じた。とくに、各地の水産試験場の現場の方々の心意気が熱かった。

「内水面の環境保全と遊漁振興に関する成果報告」は次号の〈フライの雑誌〉でくわしく紹介します。

オブザーバーには基本的に発言資格がない。言いたいことがあっても言えないのはストレスがたまる。それでも司会進行の中村さんがとても気をつかってオブザーバー席の各所へ盛んにマイクを振ってくれていた。わたしも桂川の清掃プロジェクト報告について1990年代のトラウト・フォーラムでの経験事例からひとつ発言した。だが肝心なことを言い忘れてしまい、やっぱりストレス抱えた。人間的にマイクアピール向いてない。現場で言えなかったことは次号記事で書きます。

報告書の全文は「水産振興」ウェブサイトで無料公開されています。

報告会次第

最後の方で水産庁長官が来てあいさつ。各地からの報告者には一回も拍手が起きなかったのに、なぜか水産庁長官のあいさつのあとには、会場から拍手が起きた。長官に責はないが、へんなの。面白かった報告のあとは、むしろオブザーバー席から率先して拍手するべきだったと反省した。わたしはプロレス会場でそういう盛り上げ役には慣れてるはずなのに、オブザーバーだからといって遠慮した。ださいことをしてしまった。

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