今度出た単行本新刊『オイカワ/カワムツのフライフィッシング ハンドブック』に、島崎憲司郎さんのハヤ釣り(ハヤとはオイカワ、カワムツ、ウグイ、アブラハヤなどの総称)についての記述がある。2008年の取材時に編集部が見た島崎さんのハヤ釣りが、あまりにも衝撃的だったのでうんぬん、という内容だ。あれから11年、憲司郎さんのハヤ釣りを再びこの目で見るチャンスが訪れた。「水生昆虫アルバム」にもでてくる、桐生市内を流れる桐生川にて。できれば次号117号で記事にしたいのでここではかるく流します。

憲司郎さんと釣りだ、わーい、と思っていたら島崎憲司郎さんのシマザキデザイン・インセクトラウトスタジオのアシスタントの山田さん登場。山田さんのオイカワ/カワムツのフライフィッシング。ちょっと教科書には載っていない系統のDループキャストで、はるか対岸のバンク下ぎりぎりへ正確にフライを入れる。何度も何度も同じ場所へ自由自在に入れる。ほんのかすかなアタリにも電光石火であわせるが、フッキングした魚はその場所から動かない。山田さん、うまい。

山田さんのやることなすこと、こっちが想像していたことのぜんぜんはるか別次元の高度な内容。それをなんてことないふうにやる。山田さんのタックル一式を貸してもらってやってみたが、山田さんのようにはいかない。護岸の上で身もだえる。タックルを含めた釣りのシステムのなりたちからぜんぜん違う。フライフィッシングはシステムの釣りだ。

山田さんが初日に釣った番長オイカワ。アグリーニンフ17番をがっぷり。

翌朝、あんどさんとちゃぎさん登場。手前の人は小池百合子にひきまわされている東京都の気の毒な職員さんではありません。
じつは昨夜、桐生市内居酒屋どんにて、島崎憲司郎さんのシマザキデザイン・インセクトラウトスタジオのアシスタントの山田さん(以下、島崎さん)に、言われてもいないのにわたしがカバンから自分のハヤ釣り用フライボックスをわざわざ取り出して、「はい」と開けて手渡して中身を見せるという恐ろしい事案発生。
昼間の釣りがあまりに楽しくて調子に乗ったのと、オイカワ本のお祝いだからとごちそうしてもらった烏龍茶割り二杯で酔っぱらったせい。うう、とんでもないことをしてしまった。あとで同席のちゃぎさんに「どんなど素人よ」と呆れられた。
うぅ、なんだか本当にシマザキさんじゃなくてそこらへんの〈山田さん〉と呑んでるような気になってしまったのだ。牧野信一さんいうところの、ぎゃっと叫んでろくろっ首になる状態。しかし島崎憲司郎相手に「ほらこれアイカザイム。よく効きますよ」とはわたしもよく言った!

東京都の職員さんも秘蔵の羽舟竿でバンバン釣っていた。

本当はここに羽舟さんと中沢さんがいれば最高に楽しいんだけど、二人には竿とリールで参加してもらった。羽舟さんに作ってもらった羽舟竿に、中沢さんからもらったラムソンを組み合わせた。

この日見せてもらった最新シマザキフライの動画を後日公開します。これまたまじですごいです。楽しかったなあ。ハヤ釣りはいいなあ。


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