「ライズはありませんか。よく釣れるライズはありませんか。」

徒然なるままに、
日ぐらし、みなもに向かいて、
あやしうこそライズほしけれ。

昨日はライズ売りのおっさんと化して、いちんちじゅう川をさまよった。しかし、ないものはない。

半年ぶりの川歩きで、三回も〈井上さんみたいになっちゃう〉寸前までいった。〈井上さんになっちゃう〉は、119号のガガンボ座談会参照。かなり危険だ。

119号のガガンボ座談会に出てくれた二人と、彼らに同行していた若いさいたまんと、なぜか川で遭遇。なにもなかったイブニングの後、本欄でも何回か紹介している、都留市の名店またぎやさんへ横移動して、感想戦を行なった。

たのしい仲間とおいしい食べ物のコンボで、幸せな気分で家路に着いた。

フライフィッシングはいいな! 釣れなかったけど。

若いさいたまんとは、上州屋八王子店さんで知り合ってから、四、五年のつきあいになる。『オイカワ本』にも小さく写真が写っている。秩父の七輪会にも何度かきてくれて、たいへん気持ちのいい男だ。

ただ、若者にとって人生の最大関心事である異性関係については、きみはものがなしい青春を送ってきたんだろうねえ、おきのどくにねえ、とこっちは勝手に思っていた。

昨日のまたぎやさん会議で、ためしに「彼女いるのかい」と聞いたところ、「今はいないす。でも中学から高校二年生まで彼女いました」と、彼は答えたのである。

おおう、まじか。てっきり非モテに違いないと誤解していて申し訳ございませんでした。

なぜかていねい語になって、

その彼女とチューくらいしたのですか、と聞くと

「いろんなことしました」

あんだよもう。また釣り行こう。もっと聞かせてくれ。川で転ぶなよ。

深夜、いい感じのトロ瀬を流れ下るガガンボにチュボッとでてビシッと合わせたら、布団の端をグイッとやってて目が覚めた。

まじかガキか俺は。しかも空振りか。

やっぱりいい感じの緩流帯になっている岩盤の際にガガンボをふわっと置いたら、ジュボッ、バシッで今度はフッキング。引き寄せて直径1m近い超巨大なネットにイン。ヤマメだ。やったぜ。

すると岩盤から川の上に丸テーブルを突きだしてお茶している大阪のおばちゃん四人連れに、「尺ありそうやね」と拍手された。

なんだまた夢か。そしてなぜ大阪のおばちゃん。

今日いちんち釣りしてたのに、帰ってきたらまたすごく釣りしたい。

フライの雑誌 119号(2020年春号) 特集◎春はガガンボ ガガンボは裏切らない。

フライの雑誌 119号(2020年春号) 特集◎春はガガンボ ガガンボは裏切らない。 頼れる一本の効きどこ、使いどこ シンプルで奥の深いガガンボフライは渓流・湖・管理釣り場を通じた最終兵器になる。オールマイティなフライパターンと秘伝の釣り方を大公開。最新シマザキ・ガガンボのタイイング解説。|一通の手紙から 塩澤美芳さん|水口憲哉|中馬達雄|牧浩之|樋口明雄|荻原魚雷|山田二郎|島崎憲司郎

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