〈フライの雑誌〉第118号(2019年10月15日発行)から、「トピックス:日経新聞にシマザキフライが登場」を公開します。
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日本経済新聞 日曜別刷り
Nikkei styleに
シマザキフライが登場
◯7月、日本経済新聞さんから編集部に電話があった。日曜別刷りに〈Nikkei style〉というカラー紙面がある。夏休み企画で「大人が愉しむ上質な趣味」としてのフライフィッシングをとりあげる。ついては〝世界的に著名な島崎憲司郎さんにフライづくりの現場を見せていただくとともに、その楽しさと哲学について語っていただきたい〟とのことだった。
◯日経新聞といえば覚えている方も多いと思うが、2005年日経マガジン、2010年特別企画「アートレビュー ─小さくて美しいもの」で、戸田ツトムさんの美麗なアートディレクションによるシマザキフライ紹介のよい記事を出している。その日経さんに頼まれたんじゃ、ということで、島崎憲司郎さんは7月24日に桐生のシマザキデザインインセクトラウトスタジオへ記者さんたちを招いた。
◯その様子は日経ウェブサイトで〈知恵比べの水面 フライフィッシング〉というタイトルで写真だけ公開されている。今号24ページで紹介した遠藤早都治さんの華麗なアンダーハンドキャストの釣り姿も掲載されている。以下、日経吉野記者の記事を一部引用して紹介する。
〈現代のフライフィッシングを愉しむ釣り人は既製品を買うこともできるが、多くは羽根や獣毛を買い、既存のパターンにアレンジを加えて、自らの作品をこしらえる。
釣れるフライとはどのようなものか。国際的に活躍するフライデザイナーの島崎憲司郎さんは言う。
「本物の昆虫にそっくりならいいかというと、そうではない。ピカソや印象派の作品に写実的な絵以上のリアリティーがあるように、フライづくりの要諦は誇張と省略。どれだけ盛り込むかではなく、どれだけ省くかが大切です」
「大事なのは人間にではなく、魚にどう見えるか。魚が狙う羽化する瞬間の水生昆虫などを観察しては新しいアイデアを考え、実際に釣ってみてまた修正する。こんなに面白い世界はありませんよ」〉
◯今回の取材は、いよいよ佳境に入った〈Shimazaki Flies〉プロジェクトの手を止めてその合間に行われた。〈Shimazaki Flies〉はフライタイヤーで根っからの釣り人である島崎憲司郎の集大成だ。単なる単行本ではなく、シマザキフライの世界をマルチな手法で表現するアートであることが予想される。その全容が公開される日を待ちたい。
(編集部まとめ)
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