いま話題の巨大広告会社について。
20年ほど前の一時期、巨大広告会社のひひ孫請けとして、巨大広告会社の名前で俺が企画書書いて俺が打ち合わせして俺が見積りして俺が制作して俺が納品して、小さく生活させていただきました。
個人的にはたいへん助かりました。おかげで釣り具を買えました。
巨大広告会社が絡むと、ひひ孫請けくらいは分かりやすい方です。国の官公庁のでかい案件は、発注系統がミルフィーユのように何十層にも折り重なり、毛細血管のように枝分かれしていました。引っ張れば利益関係者が際限なく顔を出してきそうでした。
予算が大きくなればなるほど、怪しさ満点のキャラクターがたくさん登場します。所属が分からないけど、あきらかにえらいんだろうな、という人もいた。もらった名刺には連絡先が書いてない。「◯◯さんはこの仕事で3億抜くんだってさ。」という噂を聞きました。はい、もとは税金です。
自分が関わっていたのは、末梢神経の最末端のさらに辺境の坪庭の端っこのお砂場仕事です。巨大広告会社の社員さんから、「くわしいことはあなたは知らなくていいから。」と言われていたので、意識して周りは見ないようにしてました。
こわかったです。
個人的にはたいへん助かりました。
おかげで釣りに行けました。
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本日の釣りもきびしい。ライズしてるのに出ない。
キーッ、と何回も叫んだ。
とうとうギネス認定、世界最小フライフック、伝説のTMC518・32番に巻いたドライフライを投入したところ、なんと一発ででました。
「小さいフライ特集」読んでおいてよかった。
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フライの雑誌社では、ここに来て日々の出荷数が増えています。「フライの雑誌」のバックナンバーが号数指名で売れるのはうれしいです。時間が経っても古びる内容じゃないと認めていただいた気がします。そしてもちろん単行本も。
島崎憲司郎さんの『水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW』は各所で絶賛されてきた超ロングセラーの古典です。このところ突出して出荷数が伸びています。