ラインを少し

雨降ってるよ、って俺が言ってるのに、「ワクワクしてきた。今から行く。」って言ったのが菅笠のおじさん。おかしな人ですねえ、って言ったら、「褒められた。」だって。どうしようもない。だめだこりゃ。

ロンメルのおじさんも、「行こうかな。」って言ってきたから、いまは小雨だけど時間たつとやばいかも、と、言外に来ない方がいいよって俺が親切に教えてあげてるのに、「水が増えていい感じですね。では後ほど。」だって。ぜんぜん通じてない。

クマスプレーのおじさんは、すごく遠くの草むらから、中腰になってひょこ、ひょこって頭を出しながら近づいてきて、隠れてる風をかもしだしてる。おーい、こっち、こっちって俺が声をかけたら、「わー、見つかっちゃった。」だって。意味わかんないし。

雨降ってるのにわざわざオイカワ釣りですか。

三人とも頭おかしいんじゃないですか。

俺が釣ったオイカワ。ガングロ番長はカメラ出してる間に逃げられた。

オイカワを釣って喜んでるクマスプレーのおじさん。

初夏から夏のオイカワのフライフィッシングには、これくらいの規模の川が釣りやすい。膝下からくるぶしくらいの深さの小石底の瀬から瀬尻で、水面で流れがモニョモニョしてるところが好ポイント。今日はフックサイズ26番以下がアタリバリ。ちっちぇえええ。水面下に沈みすぎるととたんに食いが落ちる。今年はむずかしいねえ。釣り人は菅笠のおじさん。

一人はストーカー、一人は羽舟竿、一人はテキサスニシキヘビ。ドカドカうるさいオイカワのフライフィッシングバンドさ。まともな奴は写真撮ってる俺しかいねえぜ。

土手を降りる途中で、なぜか俺の脳内で河島英五さんの再生が始まった。釣ってるあいだ頭の中では延々と「時代おくれ」がループしていたのだった。

おじさんたちと楽しく会話していながら、頭の中はずっと「時代おくれ」だったので、なんかちょっと裏切ってた感ある。

アタリが来たなら微笑んで、ラインを少し張るだけさ。

///

第120号から直送 [フライの雑誌-直送便]受付始めました。

 『フライの雑誌』の新しい号が出るごとにお手元へ直送します。差し込みの読者ハガキ(料金受け取り人払い)、お電話(042-843-0667)、ファクス(042-843-0668)、インターネットで受け付けます。

フライの雑誌 119号(2020年春号) 特集◎春はガガンボ ガガンボは裏切らない。

フライの雑誌-第116号 小さいフライとその釣り|主要〈小さいフック〉原寸大カタログ|本音座談会 2月14日発行
身近で奥深いオイカワ/カワムツ釣りを一冊にまとめました。身近で楽しい! オイカワ/カワムツのフライフィッシング ハンドブック』 

書籍版品切れです。増刷の問い合わせをいただきます。私どもの規模では500部の行き先が見えていれば重版なのですが、その500部が剣ヶ峰です。電子版でお楽しみください。

フライの雑誌-第118号|フライの雑誌 118(2019秋冬号): 特集◎シマザキ・マシュマロ・スタイル とにかく釣れるシンプルフライ|使いやすく、よく釣れることで人気を集めているフライデザイン〈マシュマロ・スタイル〉。実績ある全国のマシュマロフライが大集合。フライパターンと釣り方、タイイングを徹底解説。新作シマザキフライBCMC(バイカラーマシュマロカディス)も初公開。永久保存版。|島崎憲司郎|備前 貢|水口憲哉|中馬達雄|牧 浩之|荻原魚雷|樋口明雄

「朝日のあたる川」真柄慎一著

ムーン・ベアも月を見ている クマを知る、クマから学ぶ 現代クマ学最前線」 ※ムーン・ベアとはツキノワグマのことです

イワナをもっと増やしたい! 「幻の魚」を守り、育て、利用する新しい方法 イワナとヒトが長くつき合っていくために 中村智幸(著)

フライの雑誌社では、ここに来て日々の出荷数が増えています。「フライの雑誌」のバックナンバーが号数指名で売れるのはうれしいです。時間が経っても古びる内容じゃないと認めていただいた気がします。そしてもちろん単行本も。

島崎憲司郎さんの『水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW』は各所で絶賛されてきた超ロングセラーの古典です。このところ突出して出荷数が伸びています。

FLY: M-REX (Marshmallow Rex) Hook:TMC811S #3/0
tied by Kenshiro Shimazaki
photographed by Jiro Yamada
#ShimazakiFlies #flyfishing

水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW

フライの雑誌 119号(2020年春号) 特集◎春はガガンボ ガガンボは裏切らない。 頼れる一本の効きどこ、使いどこ シンプルで奥の深いガガンボフライは渓流・湖・管理釣り場を通じた最終兵器になる。オールマイティなフライパターンと秘伝の釣り方を大公開。最新シマザキ・ガガンボのタイイング解説。|一通の手紙から 塩澤美芳さん|水口憲哉|中馬達雄|牧浩之|樋口明雄|荻原魚雷|山田二郎|島崎憲司郎

シマザキデザイン・インセクトラウトスタジオのアシスタント山田二郎さんによる〈シマザキ・ガガンボ〉最新版のタイイング。ストレッチボディとマシュマロファイバー、CDCで構成されている。シンプルでユニーク、使い勝手は最高。119号で紹介。
2019.12. 26.桐生にて

フライの雑誌社の単行本新刊「海フライの本3 海のフライフィッシング教書」

「実際に僕が京浜ベイエリアの釣りで使っている中から、比較的見た目が良く、実績のあるパターンをセレクトした。海は広大だ。未知の釣り、海フライのさらなる可能性を開拓するための入口まで、本書がご案内する。一緒に楽しんでいきましょう。」
海フライの本2

フライの雑誌 117(2019夏号)|特集◎リリース釣り場 最新事情と新しい風|全国 自然河川のリリース釣り場 フォトカタログ 全国リリース釣り場の実態と本音 釣った魚の放し方 冬でも釣れる渓流釣り場 | 島崎憲司郎さんのハヤ釣りin桐生川

フライの雑誌 第115号 水面を狙え! 水生昆虫アルバム〈BFコード〉再
フライの雑誌-第114号特集◎ブラックバス&ブルーギルのフライフィッシング シマザキフライズへの道 島崎憲司郎
フライの雑誌第113号特集◎釣り人エッセイ〈次の一手〉|〈SHIMAZAKI FLIES〉の現在AMAZON