こんなに軽いグラスロッドは初めてだ。
いいグラスロッドは、いいバンブーロッドに似ている、ではない。
いいグラスロッドは、いいグラスロッドなのである。
それにつけてもティップの細さよ。バットも細いけどパワーはしっかりあって、かつ3番ラインなのに本当によくしなる。釣り師のこころとたなごころがバットとティップとラインとリーダーの先まで一体化して、近くでも遠くでもフライを自由自在に運べる。
グラスでこんなに細いのになんでブレないんだろう。〝ぶれがない〟は〝釣れる〟に直結する。フライの着水と同時に何回も魚が出た。あわせなくても勝手にフッキングするのはティップのおかげだろう。勝手に魚がかかる竿、最強。
今日も来たI師匠にも、新しい竿を振ってもらった。なんの事前情報もなしで手渡した。かるく一振りして「ん?」。こっちを向いて開口一番、「振動がない。」。さすが師匠だ。師匠と驚きを共有できたのがうれしい。
ちょっといいムツ。
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フライの雑誌社では、ここに来て日々の出荷数が増えています。「フライの雑誌」のバックナンバーが号数指名で売れるのはうれしいです。時間が経っても古びる内容じゃないと認めていただいた気がします。そしてもちろん単行本も。
島崎憲司郎さんの『水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW』は各所で絶賛されてきた超ロングセラーの古典です。このところ突出して出荷数が伸びています。