〈フライフィッシングの会〉さんの新作。
「フライの雑誌」の常連寄稿者で、編集部のもっともふるくからの釣り友達の一人である樋渡忠一さんたちの仲間の、〈フライフィッシングの会〉さんは、フライフィッシングをもっと深く遊ぼう、いっしょに楽しもうというアマチュア・グループです。本誌でも何度か紹介しています。それにしてもなんてストレートなグループ名。
樋渡忠一さんは、フライの雑誌-第77号の〈フライフィッシングの教え方〉特集でも巻頭に登場してくださいました。尋常じゃないフライフィッシングへの愛と情熱の入れ込みっぷりは、第100号掲載の「頭がフライフィッシング!」で満天下に明らかとなっています。(特別公開中)
今回の動画は「ライズを意識する」。
ある種の人間は見ているだけで興奮してきます。
「魚が食べているものを真似た毛鉤で釣る」という組み立てを選択すると、このライズというものはとても魅惑的で面白さの元になり、象徴的なものになってきます。
魚が水面近くのものを食べた時にできる波紋や、その行為全体を称してライズと言います。
興味のない人から見ればただの波紋ですが、そのただの波紋に心血注いでしまうのがフライフィッシングとも言えると思います。
ライズを意識した釣りは難しいものではありません。経験の長い釣り人や、外国のスプリングクリークだけでの話でもありません。身近な管理釣り場と言われているところで、日々起こっている自然の出来事です。
「どんなフライを使えばいいか」。「釣れるフライ」は無限に近く存在しています。
いっぽう、「魚が食べているものに真似た毛鉤で釣る」という組み立てで考えると、ある幅の中で考え、深めていくことができます。総合的に理にかなってくるし、方向性が見えてきます。
その入り口が「ライズを意識する」ことになると思います。
この記述はとても面白いです。
個人的に「釣れないフライ」はないと思っています。ですが、「釣れるフライ」はあります。様々な状況を観察して、「釣れるフライ」へのカギを見つけるのが、フライフィッシングのひとつの面白さです。
そして、さらに一歩進むと、「釣れるフライ」にくわえて、自分が「釣りたいフライ」というものが出てきます。
その双方で釣る喜びを知ってしまった人々が、フライフィッシングに心血注ぐどころか、人生何度でも捧げたくなってしまうのかもしれません。
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〈フライの雑誌-直送便〉の読者様には、小さいほうのカレンダーを12月5日発行の次号第121号(北海道特集)に同封します。第120号(大物特集)が直送便でお手元に届いている方は、何もされなくて大丈夫です。そのまま第121号以降も届きます。 すみません、残りわずかです。新規申し込みの方は先着順で差し上げます。
フライの雑誌社では、ここに来て日々の出荷数が増えています。「フライの雑誌」のバックナンバーが号数指名で売れるのはうれしいです。時間が経っても古びる内容じゃないと認めていただいた気がします。そしてもちろん単行本も。
島崎憲司郎さんの『水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW』は各所で絶賛されてきた超ロングセラーの古典です。このところ突出して出荷数が伸びています。