「文學界」さんの一件に野次馬として接して。
依頼原稿、投稿に関わらず、とある原稿を載せられない理由については、雑誌の側からはいろいろある。〝面白いか、面白くないか〟は掲載基準の根っこにある。
本誌の中沢創刊編集長の場合、わたくしの原稿をなんで載せないのかね、と世間的にえらい相手から抗議されたとき、(だって面白くないんだもの。)的なことを、編集部内でこっそり言っていた。
「最終的には〝じゃあご自分で雑誌を出してください。〟ってことですよ。だってそうでしょ。」 と、これは仙川の喫茶店でコーヒーを飲みながら、わたしにはっきり言っていた。
だってそうでしょ。は、彼の口ぐせだった。そして基本的に、たいらかな視線でみると、「だってそうですね。」と誰もが同意せざるをえないことだけ、言ったりやったりする。だから、結果がどんな事態になってもへいちゃら。そこは見習ってきたつもりだが、中沢さんが死んだトシをわたしは越えてしまった。
とある連載寄稿者さんが、フライフィッシングに対するわたし(ホリウチ)の個人的な姿勢が、甘い、甘い、甘すぎると、原稿の中でたいへんきつく批判してきたことがある。ほぼ人格否定級だった。さすがに頭きた。
でも、困ったことに文章は面白かったのだ。だからそのまま〈フライの雑誌〉に載せたところ、読者からはウケた。結果、俺の株も上がった。
カブラー斉藤さんありがとう。 と、一応言っておきたい。
そのカブラー斉藤さんだが、北海道特集第121号の校了以来、丸二ヶ月間連絡がとれていない。何回もメール送ってるけど返事来ないし、電話にも出ない。手紙も送った。返信なし。
やつは大丈夫かな。
ご時世的に心配だ。
べ、べつに心配じゃないけど心配だ。
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〈フライの雑誌-直送便〉の読者様には、小さいほうのカレンダーを12月5日発行の次号第121号(北海道特集)に同封します。第120号(大物特集)が直送便でお手元に届いている方は、何もされなくて大丈夫です。そのまま第121号以降も届きます。 すみません、残りわずかです。新規申し込みの方は先着順で差し上げます。
フライの雑誌社では、ここに来て日々の出荷数が増えています。「フライの雑誌」のバックナンバーが号数指名で売れるのはうれしいです。時間が経っても古びる内容じゃないと認めていただいた気がします。そしてもちろん単行本も。
島崎憲司郎さんの『水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW』は各所で絶賛されてきた超ロングセラーの古典です。このところ突出して出荷数が伸びています。