お盆だからのせいか、なくなった物事のことを思い出す。新宿二丁目の猛牛clubさんにも喫茶タントラさんにもお食事処花膳にもよく行った。もう全部なくなってしまった。人は歳をとる。
猛牛の太野さんにはずい分世話になった。酔っぱらうと「お前もうホモになっちゃえよ。」と何度も誘われた。ホモってなるものなのかと思った。やりたい放題だった自分の二丁目生活は、今思うと太野さんと社長に庇護されていた。
太野さんと、太野さんの店で知り合った仲間からは、「どうせお前なんかいなくなっちゃうんだから。」とも言われた。自分はずっとここにはいられないんだなと寂しくなったが、ホモにはならなかった。太野さんがこの世から先にいなくなった。
自分の立ち位置は、釣りからずれなかった。今ほどではないが、ずっと釣りはしていた。
時代は変わりながら続いている。生きているだけで奇跡である。
釣りしないといけない。(結局そこか)