目の前にシカの鼻息〈アウトドアエッセイ〉樋口明雄著

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「そいつはアラスカよりも、ハードだな。」

樋口明雄(著)
四六判 208頁 本体価格1,714円
ISBN978-4-939003-44-8


猟犬の血を引く愛犬と山を走り、サルを追い、
イノシシに脅えながら裏山でクマに出くわす。
そして仕事を終えた深夜に裏戸を開ければ、
こつ然と出現した巨大な牡シカの鼻息に吹かれる。
めったにない山暮らしの楽しいエッセイ。

南アルプス山麓のログハウス発、
注目の大藪賞受賞作家、ユーモアと人間味あふれる
待望の初エッセイ集!

NHK「ラジオ深夜便」〝山に魅せられて〟
>第六章「サルを待ちながら」朗読 古野晶子アナウンサー(2015.07.31)

読売新聞・書評欄「本よみうり堂」採用
>読売新聞・書評欄「本よみうり堂」(2.14)

月刊『山と渓谷』3月号 紹介
隔月刊 夢の丸太小屋に暮らす 3月号 紹介


【著者紹介】
ひぐちあきお 1960年山口県岩国市生まれ。山梨県北杜市在住。満州活劇シリーズの『頭弾』、『狼叫』。山岳小説『狼は瞑らない』、『光の山脈』、『男たちの十字架』。さらに『酔いどれ犬』、『俺たちの疾走(WAT16)』『ミッドナイト・ラン!』など著書多数。『武装酒場』『武装酒場の逆襲』などスラップスティックも得意とする。野生鳥獣保全管理官たちの活躍を描く長編小説『約束の地』で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞をダブル受賞。南アルプスの麓に建てたログハウスで、家族と愛犬たちと暮らす。

※大藪賞受賞作家・樋口明雄の初エッセイ集!本格山岳冒険小説からホラー小説、ドタバタ喜劇まで、幅広い作風で人気の樋口明雄さん。大藪賞受賞でますますノリにノっている樋口さんの、作家生活初のエッセイ集を小社から発行します。自らのアウトドア遍歴と南アルプスの麓のログハウスに暮らす日々を綴った、ユーモアと人間味あふれる楽しい一冊です。(編集部より)


◎樋口明雄さんご本人による紹介 >「この1年の成果」(北杜市アルファブログ)

【目次】

まえがきちょっと立ち読み
犬と歩むちょっと立ち読み
ようこそ山小屋へ
あのころ奥多摩で
都会のナイフ
薪を割る
サルを待ちながら
クマと生きるちょっと立ち読み
〝イセキ〟を渡れ!
インタビューちょっと立ち読み
あとがき

【抜粋】
…ぼくはといえば、夕刻間際、ちょうどココといっしょに山に散歩に行く支度をしていた。そこで里から山に逃げ戻るサルたちに一泡吹かせてやろうと、エアガンを携行して、いつものように犬連れのトレイルランニング。ハードな山走りをやってから、小さな川の河岸段丘に密生した広葉樹の森を見下ろし、山の肩に広がる藪を背にした場所に陣取った。

連中が下から登ってくるのをじっと待ちかまえていた。ところが、待てど暮らせど気配がない。そうしているうちに三〇分が経過した。今回は当てが外れたか。昏くなりつつある頭上の空を見ながら、撤退を決意したときだった。

だしぬけに背後で物音がした。大人の背丈以上に伸びきった、ススキと茅の原。その中で、重々しいものが大地を打ち付ける、ドッ、ドッという音が聞こえ、同時に「ハッフ、ハッフ」とリズミカルな息づかいが近づいてきた。

視界不良で相手の姿はまったく見えず、音だけだった。ぼくは思い出した。ずいぶん昔だが、この原っぱでイノシシの寝屋を見つけたことがある。

ヤバイと思った途端、傍らにいたココが矢のように飛び出した。制止する間もなく、深い藪の中に飛び込んでいった。…。(『サルを待ちながら』より)

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