フライの雑誌-第69号

フライの雑誌第69号
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フライの雑誌特集万博とカーターさんの頃

日本フライフィッシングの軌跡2

かつてフライフィッシングは特権階級の嗜みだった。一般の趣味として開かれたのは、ずっと下って1960年代のこと。欧米とは異なる自然環境と魚たちのもと、日本のフライフィッシングは独自の発展を遂げ、現在は世界のフライシーンをリードしている要素も多々ある。’60年代末から’70年代初頭、一握りの新しもの好きの釣り人がフライフィッシングへ興味をもった。不案内な状況のなかで、そうであるがゆえに、釣り人は苦心して情報を集め、時には見当違いな回り道をしながら、この新しい釣りへあっという間に夢中になった。私たちは先人が拓いた途の上にいる。途は半ばである。

税込価格1,250円

ISBN 9784939003134


INDEX

006 発言! 釣り人だって川に関わりたい 三浦幸浩
008 第69号フライ・インデックス
010 胴長5m/mの典雅 アユドブ鉤師の技
016 特集◎万博とカーターさんの頃 日本フライフィッシングの軌跡2 30年前の最先端 /海の向こうからやってきた最先端/その頃ルアーアンドフライと呼ばれていた/道楽を誇ろう。 高田弘之×山田安紀子×鈴木俊一/私のフライフィッシング原風景 そんな太い糸じゃ釣れないよ 木住野勇 ザリガニとベロかじか カブラー斉藤 ふたりの師との出会い 鈴木順三 70年代のフライフィッシングを振り返って 鈴木伸一 保存版:日本フライフィッシング史大年表
049 心に残るあの一匹 過酷な楽園 杉浦雄三
054 隣人のフライボックス 杉山充
058 悩まない釣り人たちへ 魚種別解説1 カマス 中馬達雄
065 フィッシャーマンズコラム ジンクス ジンクスだらけ 小山田進
066 イワナをもっと増やしたい 放流された大きな養殖魚が小さな天然魚の数を減らし成長を悪くする 中村智幸
070 日本釣り場論 特定外来生物法を巡る3つの集会
074 釣り場時評45 「魔魚狩り」の火は消えない 水口憲哉
078 シニアにやさしいフライフィッシング4 釣りグルマに選ばれる条件とは何か
084 私的フライ・オリジナリティ論3 増沢信二
089 フィッシャーマンズコラム ジンクス 黒いちょうちょを見かけたときは 佐伯仁士
090 京浜ベイエリア・魚たちの食卓 餌生物から考える海のフライフィッシング5 光で勝負するキャスティングシイラ 牧浩之
097 隣人のフライパッチ8 ミスターニョロニョロを探して 東京湾・晴海
100 優しき水辺 斉藤幸夫
102 コンプリートマテリアル解剖実習6 狸にキラキラ? 斉藤良文
108 もっと知りたい!バンブーロッドビルディング 風 磊人
113 ネルソンだより 天使の飛行機雲 キョーコ=マーフィー
120 道草の日々3 野暮れ山暮れ川暮れ 本村雅宏
122 38Hのこと 市川正道
130 九重町界隈通信 大ヤマメはアワがお好き 田中典康
132 ぐっどないと 碓井昭司
142 管理釣り場新時代 湧水100パーセント掛け流しの釣り堀 飯塚伸一
144 「漁協以外」による釣り場管理は可能か 北海道・然別湖 武田耕次
146 読者通信
149 トラウト・フォーラム通信

内容紹介

フライの雑誌第69号-01
フライの雑誌第69号-02
フライの雑誌第69号-03
フライの雑誌第69号-04
フライの雑誌第69号-05
フライの雑誌第69号-06
フライの雑誌第69号-07
フライの雑誌第69号-08
フライの雑誌第69号-09
フライの雑誌第69号-10
フライの雑誌第69号-11
フライの雑誌第69号-12
フライの雑誌第69号-13
フライの雑誌第69号-14
フライの雑誌第69号-15
フライの雑誌第69号-16
フライの雑誌第69号-17
フライの雑誌第69号-18
フライの雑誌第69号-19
フライの雑誌第69号-20

特集-万博とカーターさんの頃
日本フライフィッシングの軌跡2

特別座談会:道楽を誇ろう。高田弘之×山田安紀子×鈴木俊一
1970年代フライロッド総覧
海の向こうからやって来た釣り人たち
「ルアー&フライ」と呼ばれていた時代の主役
「別冊フィッシング」と「アングリング」の挑戦
編集部謹製・日本フライフィッシング史、10000字年表
私のフライフィッシング原風景

道楽を誇ろう。

第 61号で大好評を博した独自企画の第二弾。特別座談会「道楽を誇ろう。高田弘之×山田安紀子×鈴木俊一」は、カーター大統領の忍野でのフライフィッシング裏話から開高健氏のモンゴル・イトウ釣りのいきさつまで、初公開の秘蔵話ばかり。「釣りキチ三平」にも登場した日本ルアー&フライ界の重鎮、ハンク高田氏の巧みな話術に抱腹保証です。

日本フライフィッシング1万字年表は、日本フライフィッシング50年における様々な事象を掘り起こして『フライの雑誌』編集部が初めてまとめた、これまで誰もやっておらず、どこでも読めないひとつの文化史です。
すべてのフライフィッシャーマンが必読、要保存の大特集企画です。

京浜ベイエリア/魚たちの食卓 餌生物から考える海フライ5 牧浩之
夏の海フライは解放感あふれるオフショア。エメラルド色した俊足ファイター、シイラを「キャスティングで」狙います。シーズンインの前に効果的なシイラフライをたっぷり巻きためましょう。20ヤード先のシイラが横っ飛びで喰らいついてきたという、実績大ありのフライパターンを公開します。

集中連載3 私的フライ・オリジナリティ論 増沢信二
たくさんの読者カードをいただいている人気連載です。今回は誰もが知っている超メジャーフライパターン、「アダムス」と「フェザント・テイル」の真の実力を、マスザワ節が斬りまくります。

日本釣り場論  特定外来生物法を巡る3つの集会
小社単行本『魔魚狩り ブラックバスはなぜ殺されるのか』は、発売直後からたいへんな売れ行きを続けています。世の中が上を下への大騒ぎの中、ついに6月から施行される特定外来生物法ですが、それをごり押しする人々(国会議員、学者サン)の本質がよく読みとれる、現場からの生々しいレポートです。『フライの雑誌』編集部が特定外来生物法の「読み方」を分かりやすくレポートします。

>鳩山邦夫氏(自民党国会議員)講演抄録
昆虫採集を禁止したら、私はブラックバスを各県に放す会でもつくってやろうかと思っています。(鳩山)

心に残るあの一匹  杉浦雄三
樹齢100年を優に超えたブナの原生林の中を、片道3時間歩く。10キログラム以上のキャンプ用品は気にならない。いつものベースキャンプ地にテントを張り、釣りを始める。#10以下のフライはいらない。ここぞと言うポイントからは、すべてイワナが出てくれる。釣り人の楽園だ。・・・

悩まないフライマンたちへ5 魚種別解説 カマス 中馬達雄
九州鹿児島の伝説のフライマン、中馬達雄氏の連載はいよいよ核心部に入ってきました。君ぞ知るや「カマス3匹、3千匹」の本当の意味を。カマスのフライフィッシングをここまで細密に熱く語りきった人はいません。中馬的フライフィッシングの世界へようこそ!

発言! 釣り人だって川に関わりたい
自由で楽しい釣りをずっと続けるために、私たちはどのような態度をとればいいのか。釣り人から釣りを取ったらただの人、とまでは言いませんが、人生の大きな楽しみである釣りの将来像について『フライの雑誌』は大まじめに取り組んでいきます。特定外来生物法に関連して、北海道でのブラウントラウト、ニジマス駆除の動きについての、現地からの告発レポートです。

胴長5m/mの典雅 華麗なるドブ鉤の技
400 年の伝統を持ち、その種類は優に500を超すというアユのドブ鉤。フライフィッシャーマンにも興味津々のドブ鉤師の工房におじゃまして、その技の真髄を少しだけ教えていただきました。小社刊『水生昆虫アルバム』から発想した、ドブ鉤とフライフィッシングの新しいコラボレーション・パターンを特別に作っていただきました。

新連載:もっと知りたい! バンブーロッドビルディング
風 磊人(ふう・らいと)
・・・バンブーロッド作りは、難しいものと思われがちですが、正しい知識と作業のコツを確実に自身のものにすれば、素晴らしい作品を創り出すことが可能です。 製作において最も重要なことは、前段階の作業を確実に行うことです。これがもの作りの基本です。例えば、「竹の割り」が雑では、後の削りの段階でいくらカンナの刃を鋭くしても、パワーファイバーを刃で引っ掛け、貼り合わせ面の隙間を生じさせることになります。「焼き入れ(オーブン作業)」が不適切だと、ロッドとして致命傷とも言える、使用後に曲がったままになってしまうくせが生じます。この連載では、このような見落としてはならない作業上の注意や、陥りやすい誤りを具体的に解説することで、ただ美しいだけではない、完成度の高いバンブーロッド作りを目指します。一つ一つの作業を見直すことで、より良い作品を製作するきっかけを見い出していただけたら、幸いです。・・・

知る人ぞ知る筆者による、大注目のバンブーロッドメイキング講座の新連載です。今回は「失敗しないトンキンケーンの選び方」。歯に衣は着せません! 反響必至!

釣り場時評45 水口憲哉
魔魚狩りの火は消えない。ニジマスが特定外来生物に指定されたらどうなるか。
東京海洋大学名誉教授にして環境省特定外来生物諮問委員の『魔魚狩り』著者、水口憲哉氏が、外来種新法の最新状況と国会内での裏事情、さらには、環境省が画策している新たな特定外来生物に、フライフィッシャーマンになじみ深いニジマスが指定された場合の対応策について語ります。

ぐっどないと  碓井昭司
単行本「丹沢物語」が大好評の碓井昭司の、書き下ろし新作です。斉藤ユキオ氏の描き下ろしイラストと共にじっくり味わってください。

シニアにやさしいフライフィッシング4
釣りグルマに選ばれる条件とは何か

釣り師による釣り師のための釣り師ならではの、後悔しないクルマ選びのコツとは何か。記事だと思って読んだら広告だった、という経験はもううんざり、という方も納得の、実名をふんだんに取り入れた、正直者のクルマ企画です。

コンプリートマテリアル解剖実習  斉藤良文
今回のコンプリートマテリアルは、なんと「狸」(タヌキ)。「そんなものフライショップには売ってないのは重々承知の上」(筆者)で、あえて取り上げるからには、フライマテリアルとしてのタヌキには相当の魅力があるのでしょう。キーワードは「キラキラ」?

隣人のフライボックス  杉山充
前号のカラーグラビアがすさまじい反響を呼んだ「百魚種釣り男」、杉山充さんのフライボックスを拝見します。フライボックスと思ったら、ルアーボックスだったという、釣り師の怨念を詰め込みすぎのフライボックスです。

38Hのこと  市川正道
「これ、悪くないから使ってみてよ」。釣り場で出会ったオジサンに手渡されたのは「レオナルドのサンハチエイチ」。そして、私の人生は大きく変わっていった。。。市川正道氏の切なくもフレッシュなデビュー作。新しい書き手の誕生です。

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