【緊急インタビュー】
これからどうなる、どうする〝海の放射能汚染〟
放射能に立ち向かうために知っておくこと
〈リード〉
20万人が本誌の記事を読んだ
東京電力福島第一原子力発電所の事故は、発生から3ヶ月以上たった現在も、まだ収束の見込みがたっていない。3月30日、放射性汚水の処理が極めて難しい状況になっていると東京電力が会見した。放射能を海へ棄てたがっていたのだ。
本誌編集部では同日、フライの雑誌社ウェブサイトに、東京海洋大学名誉教授・水口憲哉氏の講演録『放射能を海に棄てないでください』を全文掲載した(現在も公開中)。青森県六ヶ所村の再処理工場が放射能を海へ棄てようとしていることの恐ろしさを、分かりやすく語った内容だ。本誌79号・2007年11月に掲載した記事の転載である。
小社ツイッター上で案内したところ、初めてこの記事に触れた方々から、たいへんに大きな反響があった。リツイートと呼ばれるクチコミが燎原の火のように広がってゆき、わずか数日にして、のべ人数でいえば約20万人のタイムライン上で『放射能を海に棄てないでください』が紹介された。一種の社会現象である。
本誌編集部へは各媒体からの問い合わせが数多く届いた。水口氏ご本人へもこれまでつきあいのなかった媒体から取材が殺到して、対応に追われたという。
4月12日、フライの雑誌社ウェブサイトに『放射能に汚染された魚介類から身を守るために』を掲載した(現在も公開中)。これは『よつばつうしん』(関西よつ葉連絡会発行)のために水口氏が書いた原稿を、水口氏と先方編集部の了解を得て掲載したものだ。やはり大きな反響があった。俳優の山本太郎氏がツイッター上で紹介してくれてから、その輪はさらに大きく広がった。
放射能とのたたかいが始まっている
残念ながら起きてはいけない原発事故は、本当に起きてしまった。時は遅いのかもしれないが、〈原発はもういらない〉の声が市民レベルで高まっている。東電も国も信用できないと、多くの方が声をあげている。
誰も逃げられない放射能汚染の時代にあって、釣り人は自分と子どもたちの身を守るために、なにを知り、なにを疑い、どんな心がまえを持つべきなのか。
反原発の運動へ40年近くにわたり取り組んできた水口憲哉氏にお話をうかがった。ご自宅のある千葉県いすみ市は美しい新緑に包まれていた。(編集部/堀内)
>水口憲哉・緊急インタビュー の本文はこちらで紹介しています
〈これからどうなる、どうする〝海の放射能汚染〟
放射能に立ち向かうために知っておくこと〉
緊急出版! 選ぶべき未来は森と川と魚たちが教えてくれる
『淡水魚の放射能 川と湖の魚たちにいま何が起きているのか』
水口憲哉(国会事故調査委員会参考人/東京海洋大学名誉教授)書き下ろし 類書なし 9月刊行