★必要があって、本誌のバックナンバー掲載のシリーズ「日本釣り場論」の記事を整理している。その中から、第80号(2008年)に掲載した[日本釣り場論48 トラウト・フォーラム18年史]のテキスト全文をここに紹介する。こうした過去の記録を公開しておくことにも何らかの意義があるように思う。
日本釣り場論48(『フライの雑誌』第80号/2008年2月掲載)
トラウト・フォーラム18年史
NPO法人トラウト・フォラームが2008年3月末で解散する。1990年の結成以来、日本のマス釣りを次の世代へ受け継ぐための様々な活動をしてきたが、当初の目標を達成したとして、昨年末の会員総会で解散が決まった。
本誌「フライの雑誌」はトラウト・フォーラムの立ち上げ当時から誌面を提供し、外部の広報媒体として協力してきた。過去18年にわたるトラウト・フォーラムの全活動を掲載することで、現代日本のマス釣りがたどってきた歩みを確認したい。
第一期トラウト・フォーラムは多くの釣り人のマンパワーでここまでの成果を出した。第二期はこの春から始まろうとしている。(編集部/堀内)トラウト・フォーラム18年史 完全年表
1990年
6月 発起人会開催(東京都新宿区:四谷公会堂)
8月 キャッチ・アンド・リリース試行のための予備調査(秋川支流養沢川)
東京都内水面漁場委員会の第1回傍聴
9月 トラウト・フォーラム発足 役員選出(霜田俊憲氏を代表に選出)
静岡プロジェクト発足 狩野川フライ許可への活動開始 静岡県庁訪問
群馬プロジェクト発足 フライ認可に向けて群馬県「漁法検討会」を傍聴
12月 フライフィッシャーマンの交流会開催(静岡県駿東郡:木斛会館)
静岡プロジェクトがフライ認可を求める要望書を狩野川漁協へ提出1991年
4月 キャッチ・アンド・リリースの試行開始(秋川支流養沢川)
奥多摩プロジェクト発足。多摩川にて奥多摩漁協の監視補助
10月 キャッチ・アンド・リリースの試行に関する中間報告書の提出
11月 第1回トラウトセミナー開催(東京都あきる野市:養沢センター)1992年
3月 トラウト・フォーラム憲章および規約の制定
鱒類釣獲実態調査の開始(全国各河川)
4月 奥多摩プロジェクトによる第2回鱒類の稚魚を守る活動(奥多摩漁協補助)
5月 静岡プロジェクトが狩野川フライフィッシング認可問題で静岡県庁を訪問1993年
2月 第1回アピール展(幕張メッセ「東京国際スポーツフィッシングショー」)
奥多摩プロジェクトによる養沢川清掃活動(多摩川水系秋川支流)
3月 3月1日〜5月20日の期間に限り狩野川本流を除く全支流でフライ認可
埼玉県在住会員による交流会開催(埼玉県)
4月 役員改選(西山徹氏を新代表に選出)
奥多摩プロジェクトによる奥多摩協監視員と歩く会開催
7月 TF会報「TROUT」創刊。その後「TFJ」となる
8月 第1回親睦会開催(栃木県:加賀フィッシングエリア)
11月静岡プロジェクト「多自然型河川づくり」をテーマにミーティング開催1994年
1月 日光湯川のモデル河川化を探るため水産庁養殖研究所日光支所を訪問
2月 奥多摩プロジェクトによる養沢川河川清掃活動(東京都あきる野市)
3月 静岡プロジェクトによる狩野川河川清掃活動(静岡県修善寺町)
群馬県内のほとんどの河川においてアユ稚魚放流後もフライが可能になる
4月 第2回トラウトセミナー開催(東京都新宿区:角筈区民ホール)
全国の漁協、関係機関の連絡先リスト1994年版発行
5月 第2回親睦会(山梨県河口湖)
奥多摩プロジェクトによる奥多摩漁協放流支援活動
7月 関西プロジェクト発足
9月 桂川プロジェクト発足(山梨県桂川のゴミ問題に取り組み始める)
10月 桂川プロジェクトによる第1回桂川ゴミ視察会開催(富士吉田〜大月市)
第3回親睦会開催(栃木県加賀フィッシングエリア)
11月 ヤマメ発眼卵放流支援活動(神奈川県丹沢)
奈良県洞川にてニジマス再生産状況のVTR収録開始1995年
1月 静岡プロジェクトによる第1回フィールドミーティング開催(修善寺町)
神奈川プロジェクト発足
栃木プロジェクト発足
3月 奥多摩プロジェクトによる奥多摩放流支援活動(3月〜5月)
静岡プロジェクトによる第2回狩野川清掃活動
日置川ミーティング開催
4月 神奈川プロジェクトによる中川川釣獲実態調査(神奈川県丹沢)
桂川プロジェクトによる第2回桂川ゴミ視察会開催(支流朝日川上流など)
栃木プロジェクトが5月中の毛バリ釣り禁止に対して栃木県知事に内水面漁業調整規則改正請願書を提出
役員改選(里見栄正氏を新代表に選出)
全国の漁協、関係機関の連絡先リスト1995年版発行
5月 桂川プロジェクトが地元環境保護団体と交流開始
奥多摩プロジェクトによる奥多摩放流支援活動。漁協役員との懇親会開催
6月 桂川プロジェクトによる地元環境保護団体との第2回ミーティング開催
7月 静岡プロジェクトによるフライフィッシング教室開催
8月 第1回桂川をきれいにする会開催
10月 第4回親睦会開催(栃木県加賀フィッシングエリア)
狩野川流域祭りにてパネル展、フライフィッシング教室開催
栃木プロジェクトが足尾漁協に渡良瀬川本流のC&R区間設定を提案
11月 桂川シンポジウム開催。環境保護団体、漁協、行政関係者との討論会
神奈川プロジェクトによるヤマメ発眼卵放流
12月 関西プロジェクトによる河口湖ミーティング開催1996年
2月 神奈川プロジェクトによる峰水力発電所見学会開催
奥多摩プロジェクトによる養沢川清掃活動(多摩川水系秋川支流)
本栖湖プロジェクト発足。本栖湖ミーティング開催
静岡プロジェクトによる狩野川水質調査、ゴミ拾い
神奈川プロジェクトによる酒匂川漁協の放流支援活動(3月〜4月)
第2回アピール展(幕張メッセ「東京国際スポーツフィッシングショー」)
3月 奥多摩プロジェクトによる奥多摩放流支援活動(3月〜5月)
4月 全国の漁協、関係機関の連絡先リスト1996年版発行
5月 第5回親睦会開催(栃木県加賀フィッシングエリア)
6月 会員専用会報「プロジェクト通信」創刊。その後「TF通信」となる
7月 活動基本方針の策定「国内の河川湖沼において、鱒類の自然再生産に向け、環境問題を含めたよりよい釣り場作りをめざす」
具体的目標として「3カ年計画で会員からC&R区間の設定可能河川の推挙を得る」
静岡プロジェクトによるフライ教室(第10回狩野川イカダ下り競漕会場)
九州・川辺川C&R区間のバックアップを開始
神奈川プロジェクトによる「西丹沢における渓流魚の移動調査」を開始
8月 山形県寒河江川C&R区間のバックアップを開始
9月 第2回桂川をきれいにする会開催
10月 静岡プロジェクトによるフライ教室開催(第2回狩野川リバーネット会場)
11月 第2回桂川シンポジウム開催
第6回親睦会、第2回総会開催(山梨県本栖湖)
12月 栃木県内水面漁業調整規則が改正。「5月中の毛バリ釣り禁止」解除1997年
1月 第1回総会開催(山梨県河口湖)
本栖湖プロジェクトが釣獲調査を開始(1月〜6月)
2月 静岡プロジェクトによる狩野川水質調査
全国遊漁規則調査開始
奥多摩プロジェクトによる養沢川清掃活動(多摩川水系秋川支流)
栃木、奥多摩、桂川の3プロジェクト解散
山形県「21世紀、山形の渓流を考えるフォーラム」を後援
3月 静岡プロジェクトによる狩野川ゴミ拾い
会員有志による奥多摩放流支援活動(3月〜5月)
中禅寺湖漁協へ年間遊漁券の設定と自販機の設置について要望書を提出
渡良瀬川C&R活動の支援
神奈川プロジェクトを渓流魚生息環境調査に改称。発電所取水調査開始
4月 全国の漁協、関係機関の連絡先リスト1997年版発行
5月 役員改選(西山徹氏を新代表に選出)
山形県寒河江川C&R区間設置に向け具体的協議を開始
6月 本栖湖釣獲調査終了。本栖湖プロジェクト解散
7月 寒河江川C&R区間が設定。第2回月山スポーツフィッシング大会後援
寒河江川パネルディスカッション開催
第7回親睦会、第3回総会開催(山形県寒河江川)
東海地区ミーティング開催
長野ミーティング開催
8月 山形県朝日村でのイベント「サンクチュアリ大鳥」を後援
桂川をきれいにする会「桂川で水遊び」支援
10月 第8回親睦会開催(栃木県加賀フィッシングエリア)
寒河江川釣獲調査参加、寒河江川C&R推進委員会参加
高知県中野川の特別採捕による調査に協力
鱒類釣獲実態調査の終了(全国各河川)
山形県「内水面活性化釣り場検討会」後援
11月 本栖湖ゴミ拾い
中部地区でのC&R区間設定への支援
オリジナルビデオ第1弾「ニジマスたちのサンクチャリ」完成。200本を関係機関などに無料配布1998年
1月 第1回福島ミーティング開催
2月 第3回トラウトセミナー開催(埼玉県伊奈町)。第4回総会開催
静岡プロジェクトによる狩野川水質調査
山形県「21世紀の渓流フォーラム」後援
中部地区の会員による根尾川ゴミ拾い
3月 静岡プロジェクトによる狩野川ゴミ拾い
熊本県下梶原川のC&R区間設定のためのイベント「渓流フォーラムinいつき」後援。
関係機関にC&R区間設定の事例と要望書を提出
会員有志による奥多摩放流支援活動(3月〜5月)
西丹沢における渓流魚の移動調査を終了。渓流魚生息環境調査会を解散
4月 第3回桂川シンポジウム支援
全国の漁協、関係機関の連絡先リスト1998年版発行
5月 第9回親睦会開催(福島県白河フォレストスプリングス)
6月 C&R区間のアピールビデオ第2弾の収録を開始
第1回福島ミーティング開催
7月 山形県寒河江川の第3回月山スポーツ大会後援。
ルアー&フライ6団体会合開催
長野県太田切川C&R区間設定への支援開始
9月 長野県太田切川フィッシングフェスタ後援。ミーティング開催
第2回「サンクチュアリ大鳥」を後援
桂川をきれいにする会「桂川で水遊び」支援
10月 有志による本栖湖ゴミ拾い
茨城県の会員有志による花園川ゴミ拾い
群馬県神流川C&R区間設定への本格的支援開始
11月 第10回親睦会(栃木県加賀フィッシングエリア)
第1回宮城ミーティング開催
12月 オリジナルビデオ第2弾「キャッチ&リリース2年目の寒河江川」完成。関係機関などに400本を無料配布1999年
1月 山梨県小菅川C&R区間設定の支援開始
2月 中部地区の会員による第2回根尾川ゴミ拾い
宮城トラウトネットワーク発足。第2回ミーテイング開催
3月 山梨県小菅川にC&R区間が設定される。釣獲調査への協力を開始
群馬県神流川にC&R区間が設定される
4月 全国の内水面遊漁規則集および関係機関連絡先リスト1999年版発行
5月 役員改選(西山徹氏を代表に選出)
6月 第2回太田切川フィッシングフェスタ後援
9月 サンクチュアリ大鳥支援
10月 桂川をきれいにする会支援
小菅川の生息数調査の支援
栃木県水試のイワナの人工産卵場を紹介するビデオ第3弾の収録を開始
山梨県桂川で新たな釣り場作りのため漁協と行政との協議を開始
11月 会員有志による本栖湖のゴミ拾い
12月 栃木県内でイワナの発眼卵放流2000年
2月 中部地区の会員による第3回根尾川ゴミ拾い
3月 奥多摩の釣り実態調査開始。放流数調査(3月〜4月)、アンケート実施
熊本県下梶原川でC&R区間設定
会報誌「TFJ」廃刊。情報は「TF通信」に集約する
4月 オリジナルビデオ「渓流魚が再生産される流れの回復を目指して」完成。関係機関などに600本を無料配布
奥多摩で釣獲実態聞き取り調査実施
遊漁規則集および関係機関連絡先リスト2000年版発行
5月 小菅川のC&R区間における魚の実態調査支援
役員改選
桂川にC&R尾数制限を併用した「いつでも魚がいる区間」設置が決まる
6月 太田切川にC&R区間が設定される
第3回太田切フィッシングフェスタ支援
神流川「第1回キャッチ&リリースフォーラム」支援
7月 桂川にゴミを捨てることを禁じた「都留市まちをきれいにする条例が施行される。
「いつでも魚がいる区間」設置は駐車場確保の問題から保留に。
9月 桂川をきれいにする会支援
オリジナルビデオ第4弾「秋のイワナ」完成。100本無料配布
10月 栃木県鬼怒川支流でダム放水による産卵床流失の実態調査。関係機関への働きかけを開始
11月 会員有志による本栖湖ゴミ拾い
栃木県鬼怒川支流の人工産卵場でイワナの産卵床見学会開催
2001年
2月 中部地区の会員による第4回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
3月 奥多摩釣り実態調査(3月〜5月)
4月 遊漁規則集および関係機関連絡先リスト2001年版発行
5月 奥多摩釣り実態調査に集まったメンバーによる奥多摩グループ発足。以後奥多摩の活動の中心に
8月 オリジナルビデオ第5弾制作準備開始
10月 ビデオ「ダム直下の渓流魚たち」収録開始。栃木県鬼怒川支流のダム直下に産卵場を造成する
11月 フリーマーケット開催(山梨県忍野村)
栃木県鬼怒川支流でイワナの産卵見学会開催
12月 栃木県内でイワナの発眼卵放流2002年
2月 中部地区の会員による第5回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
東京都水産担当課に奥多摩の放流立ち会いを依頼
3月 奥多摩グループによる放流時の奥多摩釣り釣り人数調査(3月〜4月)
東京都水産担当課の内水面担当者が奥多摩漁協の放流に立ち会う
4月 オリジナルビデオ第5弾「ダム直下の渓流魚たち」完成。関係機関などに700本無料配布
5月 役員改選(下田正人氏を新代表に選任)
10月 栃木県鬼怒川支流で子供たちの人工産卵場見学会開催
11月 奥多摩で秋季ニジマス放流が始まる。放流日の釣り人数および持ち帰り状況調査実施
12月 栃木県内でイワナの発眼卵放流2003年
2月 中部地区の会員による第6回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
3月 奥多摩グループによる奥多摩釣り実態調査(3月〜5月)
4月 栃木県鬼怒川支流でイワナの稚魚見学会実施
奥多摩グループによる「第一次奥多摩定点観測」開始
6月 オリジナルビデオ第6弾の収録開始
7月 法人格(NPO法人)取得に向けて準備開始
8月 奥多摩グループが奥多摩漁協にデータ提出。組合長、事務長と話し合い
10月 水産庁有志による第1回川と湖の釣りを考える連続勉強会参加(毎月開催)
11月 奥多摩グループによる奥多摩の秋季ニジマス放流に伴う釣り実態調査。釣り人へのアンケート実施
12月 栃木県内でイワナの発眼卵放流
東京都に特定非営利法人の認可申請を行う2004年
2月 中部地区の会員による第7回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
3月 奥多摩グループによる奥多摩釣り実態調査(3月〜5月)
水産庁の有志に奥多摩の解禁風景を案内する
第一次奥多摩定点調査結果を発表。関係機関などに送付
4月 東京都より特定非営利活動法人の認可を受けNPO法人としての活動を開始。(初代理事長に下田正人氏を選出)
奥多摩グループによる「第二次奥多摩定点観測」開始
5月 山梨県内で特区を利用した釣り場作りの模索開始。
栃木県内で大規模な人工種沢整備計画の模索を始める
6月 第1回総会開催(栃木県加賀フィッシングエリアクラブハウス)
8月 東京近郊ミーティング開催(東京都養沢毛鉤専用釣場)
9月 埼玉県秩父郡で人工産卵場を造成(9月〜11月)
10月 管理釣り場の利用実態調査(釣り人へのアンケートを実施)
奥多摩グループによる秋季ニジマス放流に伴う釣り実態調査
東京都漁場管理委員会傍聴
11月 管理釣り場の利用実態調査(釣り人へのアンケートを実施)2005年
1月 栃木県内でイワナの発眼卵放流
2月 中部地区の会員による第8回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
3月 奥多摩グループによる奥多摩釣り実態調査(3月〜5月)
ビデオ第6弾「理想の釣り場って、何ですか?」完成。関係機関などに300本無料配布
第二次奥多摩定点観測結果を発表。関係機関などに送付
4月 第2回総会開催(東京都養沢毛鉤専用釣場)
役員改選(理事長留任)
5月 秩父プロジェクト発足。人工産卵場普及の拠点に
6月 トラウト・フォーラム・ウェブサイトに会員専用ページ設置
第1回定例ミーティング開催(東京都あきる野市)
全国遊漁券調査プロジェクト発足
水質調査プロジェクト発足
7月 栃木プロジェクト発足。人工種沢計画や発眼卵放流などを担当
9月 第2回定例ミーティング開催(埼玉県秩父郡)
10月 栃木プロジェクトによる恒久的な人工種沢計画の第1期工事
秩父プロジェクトによる人工産卵場造成(9月〜10月)
見学用人工産卵場造成(養沢毛鉤専用釣場禁漁区内)
11月 第3回定例ミーティング開催(福島県白河郡)
奥多摩グループによる秋季ニジマス放流に伴う釣り実態調査
東京都養沢川で水質定点観測を開始
12月 東京都水産担当課を訪問して奥多摩釣り実態調査のデータを提出2006年
1月 栃木プロジェクトによるイワナ発眼卵放流
2月 中部地区の会員による第9回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
第4回定例ミーティング(栃木県加賀フィッシングエリア)
会員有志によるゴミ拾いと釣り糸回収(東京都養沢川)
3月 奥多摩グループによる奥多摩釣り実態調査(3月〜5月)
5月 第3回総会開催(栃木県加賀フィッシングエリアクラブハウス)
奥多摩グループ活動終了
7月 第5回定例ミーティング開催(東京都あきる野市)
9月 第6回定例ミーティング開催(長野県駒ケ根市)
10月 東京都養沢自治会に水質データ提供。水質調査プロジェクト活動終了
秩父プロジェクトによる人工産卵場造成(10月〜11月)
新潟県内の会員によるヤマメの発眼卵放流
11月 TF通信を廃刊して会員専用ウェブサイトに移管2007年
1月 遊漁券調査プロジェクトから栃木県内の漁協に遊漁券の提案
2月 中部地区の会員による第10回根尾川ゴミ拾いと水生昆虫観察会
3月 栃木プロジェクト活動終了
遊漁券調査プロジェクト活動終了
4月 役員改選(新理事長に樋渡忠一氏就任)
5月 山梨プロジェクト発足。釜無川水系での新たな形態の釣り場作りを模索
6月 第4回総会開催(山梨県北杜市)
9月 秩父プロジェクトによる人工産卵場造成(9月〜11月)
10月 高知県内の冬期アマゴ釣り場への支援
山梨県峡北漁協の人工産卵場造成支援
12月 臨時総会開催。トラウト・フォーラムの運営形態変更が承認される。・・・・
トラウト・フォーラム事務局から
● トラウト・フォーラムは設立以来18年がたち、設立当初に想定していた役割は組織として果たしたと考えます。現状の形態はここで一区切りとし、前向きに次の段階へ進むことを選択します。特定非営利活動法人トラウト・フォーラムは3月31日をもって法人を解散します。
●法人解散後のトラウト・フォーラムは「各地で活動する釣り人(会員)をつなぐネットワーク」と位置づけます。もちろん任意団体です。外部への情報発信はホームページで行います。これまでの活動沿革と各地で活動している人たちの紹介を中心に、会員専用の連絡BBS(掲示板)を設置して会員間の情報交換に利用します。
●役員は置かず、現事務局と現理事の中から数名がサイト管理者(運営担当者)という形で運営の中心になります。全員がボランティアです。各地での活動は運営担当者が積極的に応援し、外部に出すべき情報は積極的に発信します。会員という枠組みは残しますが、会費は無料です。通信費やホームページ関連など最低限必要な経費は運営カンパで賄う予定です。
●2008年度は2007年の会員を延長し、新規会員の募集を行いません。これまでの「活動一辺倒」から「釣りの楽しみを共有しながら一緒に活動」という方向に徐々にシフトしていきます。 (事務局長:木住野勇)・・・
■私がトラウト・フォーラムに入会したのは1991年だった。広報誌「TFJ」、「TF通信」の立ち上げと編集に自ら手を挙げた関係で、全国の多くの気持ちいい釣り人との接点が生まれ、思い出が残り、それらは私にとっての貴重な財産になった。トラウト・フォーラムへの参加により、釣り人として成長できたと思う。いっぽう、結成当初にトラウト・フォーラムの運営を担っていた代表部会に広報の立場で参加することで、組織内の一部の人々の暗部も見ることとなった。明らかに売名のためにトラウト・フォーラムに参加する釣り人や、地方の釣り人を自分の商売に利用して平然と開き直る経済人もいた。彼らは当然のように次第に活動の前線から遠ざかり、批判されると会員すらやめてしまった。世の中ってこういうものなんだ、と社会勉強になった。今となっては懐かしいことばかりだ。 (堀内正徳/本誌編集人)
★トラウト・フォーラムのほぼ設立から解散までを、わたしはそれなりの近い距離で見て来た。『フライの雑誌』の仕事と並行するように物理的に多くの時間と労力を注いで、トラウト・フォーラムの活動に関わってきた。それは20代前半の若者にとって初めての社会体験でもあった。
トラウト・フォーラムとの10数年間からは、本当に多くの喜びと、いまに続く貴重な人間関係をもらった。それはわたしのかけがえのない財産だ。と同時に、フラットであるはずの釣り人の組織の中で、どうしても許せないルサンチマンを経験し、薄汚い大人たちの尻をいくつか見てきた。
上記でのわたしのコメントのテンションが明らかに妙なのは、主にそのネガティブ要素があふれてきたのだろう。こんな繰り言は言わんでもいいことだった。どうせなら個人名を出してきっちり批判すればよかった。半端であった。「今となっては懐かしいことばかりだ。」という締めは、宇宙戦艦ヤマトにおける沖田艦長の「地球か……何もかも皆懐かしい」をなぞっているのだと思う。
トラウト・フォーラムが現在の日本のマス釣り場へ何を残してきたか。そのことがこの年表からわかる。(堀内)
※トラウト・フォーラムのさらにくわしい活動記録は「トラウト・フォーラムの公式サイト」で