昨日は日本釣りジャーナリスト協議会へ。
会場の八丁堀へ向かう京王線の車中、隣の座席の、裾に染みのある白いスーツを着た、あたし独身アピールの30代半ばの営業職お姉さんと、同じ会社で違う部署の同僚らしく、子一人いるTDL好きの20代半ばの技術職らしい男性サラリーマンの、全然楽しそうではないのにテンションが高い、互いに敬語をつらぬく神経戦の会話が気になって、手元の『大杉栄語録』に集中できない。お姉さんは両手を叩いて「あっはっは」と笑います。
「実行に伴う観照がある。観照に伴う恍惚がある。恍惚に伴う熱情がある。そしてこの熱情はさらに新しき実行を呼ぶ。」
大杉栄「生の拡充」 1913
これはアレですね、大杉栄さんがフライフィッシングの楽しさを語った言葉だと、わたしは読みました。
ライズを観察して、フライを巻いて、狙い通りのキャストで見事に魚を釣り上げたときの、あの喜び。家に帰って振り返って、また釣りに行きたくなる。
永遠にループする、生の歓喜ですよ。
はまるとヤバいやつ。
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日経新聞さんで『ムーンベアも月を見ている』の山﨑晃司さんを人物紹介する連載記事が始まっている。元を辿れば「ムーンベア」繋がりのオファーだったらしい。そういう広がりはうれしい。
日本クマネットワークのシンポジウムは明日開催。
全国から〈クマの人たち〉が集結してくる。もちろん山﨑さんも登壇される。
『ムーン・ベアも月を見ている』で活写され、なんと魅力的な人々だろうと話題になり、社会現象になった〈クマの人たち〉。
〈クマの人たち〉に憧れる一般の人のわたしは、〈クマの人たち〉の実物を見られるのがとても楽しみ。
いったいどんなクマたちが。
いや、人か。
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