DIYできるかできないか

樋口明雄さんの新刊『田舎暮らし毒本』を読んでいて思いだした。

今を時めく古本ライターの荻原魚雷さんと、高円寺のペリカン時代さんで飲んでいて、人間としての生存能力の話題になった。

といっても、大層なものではなく、かんたんな日曜大工にもならないレベルのDIYができるかできないかの話だ。

わたしの場合、釘を打てば指を打ち、針を持てば爪を縫うくらいで、その方面は昔からまったくダメだ。魚雷さんは本人に確かめるまでもなく、おそらくわたしと同等かそれ以上に残念なはずである。

たとえば住まいにトラブルが起きたとき、今はたまたま都内に暮らしているから専門の業者さんに頼める。けれど田舎暮らしをしようと思ったら、そこそこ自分で身の回りのことをできないと困りますよね、そうそう、と一致した。

中年親父二人が背中を丸めてバーのカウンターに並んで座り、生まれてこのかた抱えこんできた不器用のレッテルの、来し方行く末をぼやいていたわけです。

わたしが言った。

「屋根の修理とかとんでもない。ぜったい秒で落ちますね。困っている人がいても、助けてあげられない。ほんと役立たず。」

と言い終えて、あまりにも情けない感じだったので、このように付け加えた。

「雨漏りしている状況で、釣りの本を作れますって言ったって意味ないです。」

そうしたら魚雷さんが言うには、

「おれなんか古本ですよ。」

遠き山に日は落ちて

〈フライの雑誌〉第123号は10月中旬の発行です!

第123号からの直送便受付始めました。

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特集◎釣れるスウィング
シンプル&爽快 サーモンから渓流、オイカワまで|アリ・ハート氏の仕事 Ari ‘t Hart 1391-2021|フライフィッシング・ウルトラクイズ!
『フライの雑誌』第123号
10月15日発行
ISBN978-4-939003-87-5

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解説 荻原魚雷

フライの雑誌-第122号|特集◉はじめてのフライフィッシング1 First Fly Fishing 〈フライの雑誌〉式フライフィッシング入門。楽しい底なし沼のほとりへご案内します|初公開 ホットワックス・マイナーテクニック Hot Wax Minor Technics 島崎憲司郎+山田二郎 表紙:斉藤ユキオ

身近で楽しい! オイカワ/カワムツのフライフィッシング ハンドブック 増補第二版(フライの雑誌・編集部編)

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フライの雑誌-第118号|フライの雑誌 118(2019秋冬号): 特集◎シマザキ・マシュマロ・スタイル とにかく釣れるシンプルフライ|使いやすく、よく釣れることで人気を集めているフライデザイン〈マシュマロ・スタイル〉。実績ある全国のマシュマロフライが大集合。フライパターンと釣り方、タイイングを徹底解説。新作シマザキフライも初公開。永久保存版。|島崎憲司郎|備前 貢|水口憲哉|中馬達雄|牧 浩之|荻原魚雷|樋口明雄

ムーン・ベアも月を見ている クマを知る、クマから学ぶ 現代クマ学最前線」 ※ムーン・ベアとはツキノワグマのことです

フライの雑誌-第121号 特集◎北海道 最高のフライフィッシング|121号の連載記事で人気ナンバーワン。夢を挟むタイイングバイス フライオタクの自由研究2 大木孝威(2020年12月5日発行)

版元ドットコムさんの〈読売新聞の書評一覧〉に『黄色いやづ 真柄慎一短編集』が載っている。もう本当にありがたいです。

真柄慎一さんのデビュー作 朝日のあたる川 赤貧にっぽん釣りの旅二万三千キロ
(2010)

春はガガンボ号 ガガンボは裏切らない。 頼れる一本の効きどこ、使いどこ 

『フライの雑誌』第120号(2020年7月20日発行) 特集◎大物ねらい 人は〈大物〉を釣るのではない。〈大物〉に選ばれるのだ。|特集2 地元新発見! The new discoveries around your home