「フライの雑誌」ではここ数年で、誌面のレイアウト構成を、意図的に微妙に変化させてきています。基本的に可読性を高める方向です。読みやすくなっています。
本文のメインで使用している文字の大きさ(級数、ポイント数)は、10年前に比較して3割程度大きくなっています。どうしても小さくなりがちな写真のキャプションなどでも、小さすぎる文字はできるだけ使わないように、ページをレイアウトしています。
可読性を高めるには、級数とともにフォント(書体)の選択も重要です。明朝体系は中太以上に、ゴシック体でも同様に変化させています。長年のコアな読者さんからは、「さいきん読みやすいですね。」と言われることもあって、ありがたい限りです。
文字を小さくして詰めるデザインは、90年代から00年代初頭に流行しました。DTPの導入時期と重なります。猫も杓子もやたらと文字をちっさくしました。写真アミかけの上に文字ノセは当たり前、へたすると、文字組みを円形に配列する、色アミの上に同系色の薄文字をノセるなど、「これ読めんのか!」といったレイアウトの商業誌もありました。
読者に挑戦状を叩きつけてどうすんだって感じの、好戦的というか高踏的というか。カッコよければ読めなくてもいいのか、アントニオ猪木なら何をやっても許されるのかと。当時はそれが最先端でした。
ここ10数年は電子書籍の登場もあり、紙の書籍は紙の書籍なりの(書籍は紙に決まってるでしょ、と思ってます。)、落ち着いたデザインの制作物が、多くなっているようです。写植文字と糊とカッターでしこしこと版下を制作していた、80年代風の雰囲気を漂わせる印刷物が若い世代から高評価を受けているようにも見えます。
めぐる、めぐる、時代はめぐるんですね。
というわけで、さいきんの『フライの雑誌』の誌面は、とても読みやすくなっています。「小さな文字は目がつらくてね。」という理由でしばらく離れていた読者さんにも、喜んでいただけるのではないかと思います。
レイアウトも、ぎゅうぎゅうのレイアウトは避けて、余裕をもたせています。その分ページ数が増えました。
「フライの雑誌」126号は11月27日発行です。
引き続きご愛顧をよろしくお願いします。
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フライの雑誌 125(2022夏秋号)
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