年を追うごとに、河川を利用したリリース釣り場の数が増えている。特定の釣り場に釣り人が集中している様子だ。近年人気の禁漁期間中の冬季ニジマス釣り場もリリースが前提だ。都市近郊のリリース釣り場は、釣り人にとって〝安い管理釣り場〟になっている。
リリース釣り場の遊漁料は一日1000円、2000円が普通だ。対して、私営の管理釣り場の料金は、最近は一日5000円以上が相場になってきた。すると管理釣り場には、そこを目指して出かけるための、独自の魅力が求められる。
管理釣り場に期待される要素は、施設、サービス、水質、魚の数と品質、営業期間と時間、人数制限などなど。もっとも重要なのはアクセスの良さだろう。
釣り以外の魅力が管理釣り場にあれば、釣り人以外の周辺層を呼び込める。そうなれば立地に難があってもカバーできるか、むしろ逆に作用する。満足できれば料金は気にしない層を取り込められれば、料金設定の自由度も高まる。
管理釣り場の一日5000円という料金は、昔ながらの釣り堀感覚では高いと感じるかもしれない。だが、ディズニーランドには及ばない。USJなんか税込¥9,500~です。(ディズニーもUSJも釣りはできないのに!)
じつはもともと、都市近郊のリリース釣り場と、管理釣り場との区別はあいまいだ。これからはだんだんと、イギリスあたりのパブリック釣り場と、プライベート釣り場っぽい関係になってくるのかもしれない。
であれば、気持ちのいい上質なプライベート釣り場の価格は、もっと高くていい。その場合、もっとも大切になるのは釣り場の自然環境だろう。
動画の中で『フライの雑誌』122号が紹介されています。
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