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(苗栗中央社)保護に向けた取り組みが続けられている台湾固有の淡水魚、タイワンマスの野生個体数が、昨年の調査で1万5374匹となり、1990年代の取り組み開始以来、過去最多になったことが分かった。中部・苗栗県の雪覇国家公園管理処が15日発表した。95年に200匹余りに落ち込んだ個体数が、長年の努力により、60倍以上に増えたと報告している。
(中央社フォーカス台湾 3/17(金) 11:53)
じつは2020年の続報。「長年の努力」の内実は、以下に詳細。
内政部(日本の省レベル)営建署雪覇国家公園管理処が25日、2019年度の「台湾桜花鉤吻鮭」(タイワンマス)野外個体数調査の結果、調査開始以来最多の1万532匹を確認したと発表した。タイワンマスは台湾の固有種。希少なため「国宝魚」と呼ばれる。今回確認された個体数の内訳は七家湾渓と高山渓流域で5,392匹、羅葉尾渓の1,126匹と有勝渓上流での121匹、楽山渓で136匹、合歓渓流域での3,757匹。合計で1万匹を上回ったのも初めて。
タイワンマスは1992年に雪覇国家公園管理処が設置された当時、個体数がわずか200匹あまりに減り絶滅に瀕した状態だったが、2000年に同管理処が保全策として「現在の生息地での保護と場所を移しての育成」戦略を打ち出し、30年以内にタイワンマスが元々生息していた大甲渓上流の5つの渓流で徐々に復活させるという目標を立てた。その後は保護の取り組みが功を奏し、現在のタイワンマスの分布流域を整理すると、七家湾渓のほかすでに3つの渓流にグループが定着、放流も必要なく自然繁殖によって安定したグループが形成されているという。
…一方、「場所を移しての育成」では、過去タイワンマスが生息していた渓流に放流、付近にある少数民族タイヤル族の集落と提携してパトロール隊を結成した。パトロール隊は2000年からこれまでに環山、南山、松茂、翠華の4団体が発足してタイワンマスの保護に努めており、個体数は当初の数十倍に増えているという。…
(2020/03/27)
「現在の生息地での保護と場所を移しての育成」で、なるほど納得。ひるがえって、魚の生息数を漁獲量でしか把握していないのが日本。水産庁と環境省の連携はほぼゼロ。台湾が羨ましい。『桜鱒の棲む川』でサラマオマス(タイワンマス)の起源について論考しています。
〝黄海・東海まで南下回遊していたサクラマスが、台湾の高山地帯の渓流に200万年前の氷河期に残留し分岐したのが、サラマオマス(タイマンマス)だと考えられる。〟
『桜鱒の棲む川 ─サクラマスよ、故郷の川をのぼれ!』から「サクラマスの起源を考える」を公開しましたhttps://t.co/xaoRM09L7p pic.twitter.com/1Edf2RmAXa— 堀内正徳 (@jiroasakawa) March 18, 2023
第126号〈隣人のシマザキフライズ特集〉続き。島崎憲司郎さんのスタジオで2022.12.26撮影。狭いシンクを泳ぐフライ。まるっきり生きてる。これ笑うでしょ。まじやばい。(音量注意) pic.twitter.com/vFuHHPEJvh
— 堀内正徳 (@jiroasakawa) December 27, 2022