山梨県桂川下流部の解禁は、毎年3月1日である。桂へ通うヘンタイ釣り師(尊称)の皆さんは、解禁前の2月の内から、来りくる釣りシーズンのポイントの状況を偵察するため、川へ通う。
で、ヘンタイ系(尊称)の代表格である八王子の松井さんと井上さんが言うには、「最近はライズが早い」。解禁前の2月から水生昆虫のハッチがとっくに始まっているそうだ。
3月の解禁日の時点では、すでに春のマッチ・ザ・ハッチのいちばん美味しい季節は、終盤に近くなってしまっている、ということ。松井さんは「解禁を2月にしてもらわないと、」と笑っていた。
それを聞いて、なるほど、と思った。
関東近郊の渓流のフライフィッシングは、3月・4月にライズの釣り、5月・6月から釣り上り、7月はテレストリアル、8月は源流が定番だった。近年はひと月前倒しになっている。
7月源流、8月は無理。
フライフィッシャーマンも笑うに笑えない、身近に感じる地球温暖化である。
一般の人より水辺を歩く機会の多い釣り人は、自然の変化のよい観察者であると思います。
(『フライの雑誌』第127号 読者通信より)
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【公開記事】
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林道すっぽんぽん
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「打ち身、擦りきず、たんこぶ、突き指。最近は釣りに行くたび、なんらかの怪我をして帰ってくる。
こないだ渓流でドボンしたシーンを、たまたま妻に目撃された。以来〝一人で釣り行くのはキケン。〟〝息子の付き添いをつける。〟と言われる。
そんな付き添いはいらない。そいつはわたしがおしめを替えた男だ。」
──と、小社関係者の50代男性がぼやいていた。
彼はこの夏、比較的里に近い山岳渓流を、一人で遡行していて、熱中症になった。
あと10分釣りを続けていたら、間違いなく気を失っていたという。
朦朧としてクルマに戻り、少しでも体温を下げようと、無意識の内にすべての衣服を脱いですっぽんぽんになった。
たまたまそれが林道脇だったために、夏休みの川遊びで川を訪れていた、大勢の家族連れの皆さんに、醜いすっぽんぽん姿を目撃されたとか。
透湿防水じゃないウェーダーと、厚手のシャツが敗因だったと、くやしそうに言っていた。
まじめに洒落にならない。注意!
(『フライの雑誌』第123号 トピックスより)
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フライの雑誌 124号大特集 3、4、5月は春祭り
北海道から沖縄まで、
毎年楽しみな春の釣りと、
その時使うフライ
ずっと春だったらいいのに!